多くの方にとって、Evernoteを使っていくうえでの最大の悩みは「ノートブック」をどのように使い分けるのかだと思います。そこで今回は、そんな方にとって「ノートブックの作り方」のヒントになりそうなお話をしましょう。

カテゴリではなく「属性」で考えよう

学生時代のノートのイメージから、「国語」「算数」といった授業科目ごとにノートを分けていくようなイメージで、ノートブックを「分けている=管理している」人が多いのではないでしょうか。

この方法は、「プロジェクト」のような現在進行形の出来事を管理する際は非常に便利ですが、何もかも管理しようとするとどうしても無理が生じます。

「メモ」などはその典型で、すべてのメモをわざわざどのノートブックにしまおうかなどと考えていては、手間がかかりすぎです。そのうち、Evernoteを使うのも嫌になってしまうでしょう。

こうした場合にオススメしたいのが、「属性」でノートブックの分け方を考えるという方法です。

「まだ見ていない」「あとで見る」「見終わった」の3つの属性

考えの基になる「属性」は以下の3種類です。

  1. まだ見ていない
  2. あとで見る
  3. 見終わった

この3種類を「ノートブック」の使い分けで考えてみます。

「まだ見ていない」ノートブックは、文字通り、Evernoteに保存したばかりで、まだ使い道が決まっていないノートが入っている場所です。

Evernoteでメモをした際、ノートはすべて「デフォルトノートブック」に入ってきますので、これを「まだ見ていない」ノートブックとして利用します。

そして、Evernoteを後ほど見返した際に、この「まだ見ていない」ノートブックにあるノートの「収納先」を考えます。

ここで考えるのは、すぐにそのノートが必要になるのかどうかという「属性」です。

今すぐにもしくは近日中に必要になることが書かれたもの、例えば、前回で紹介した旅行や出張の資料などであれば、「あとで見る」必要があるものでしょう。

逆に、今は何に使えるかわからないけれども、何かの役に立つかもしれないと考えたもの、例えば、名刺の写真などであれば、ひとまず現在は「見終わった」と考えてよいでしょう。

Evernoteに入っているノートが100や200程度あるならば、この3種類のノートブックだけでも十分「使える」ノートとして機能します。

この3種類のノートブックだけでは「不便」に感じた時。その時に初めてもう少しノートブックを増やしてみることを考えればよいのです。

ここでEvernoteを見返してみると、「自分に合った」ノートブックの分け方が自然にわかってきます。

五藤隆介(ごとう りゅうすけ)
1980年愛知県生まれ。愛知県在住。
ブログ「goryugo, addicted to Evernote」主宰。「ライフログ」をキーワードにEvernoteにすべてを記録することの試行錯誤とその成果などをブログで公開中。

ブログメディア「シゴタノ! 仕事を楽しくする研究日誌」にも寄稿中。
著書『たった一度の人生を記録しなさい -自分を整理・再発見するライフログ入門-』が2011年9月30日に発売予定。

筆者ブログ「goryugo.com」、ツイッターのアカウントは

@goryugo