本連載では、エンジニアが全くいない企業が0からエンジニア組織を構築していくプロセスについて、筆者の実体験を交えながら解説してきました。最終回となる今回は、筆者が特別な想いを抱いているテーマに触れたいと思います。それはエンジニアにとっての「理想の職場文化」についてです。

多くの記事では目指すべき最終形の「理想の職場文化」について触れていますが、本稿では、開発組織の立ち上げ期、カオス期とも呼べる時期の「理想の職場文化」のつくり方について述べていきます。

前回までに、エンジニアの採用戦略やそれに伴うプロセス、そしてその成功のカギについてお伝えしました。しかし、無事数名のエンジニアが採用できた後には最後の“壁”が待っています。新しい技術やトレンドに追いつき、さらに超えていくためには、エンジニアたちが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境づくりが必要なのです。

惹きつける要因と差別化の必要性

技術的なスキルや知識が身に付くのはもちろんのこと、豊富な福利厚生や良好なワークライフバランスが提供されることが、エンジニアたちを惹きつける要因となることは明らかです。しかし、他の企業との真の差別化、そして持続的な成長を達成するためには、それだけでは不十分です。

オリジナリティの力

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