無愛想な日本人!?

日本では今ごろ、お盆休みは終わったものの子供の夏休みはもうちょっと続く、という感じでしょうね。一方、こちらはもう夏休みがほぼ終わり、学校が始まる日が刻一刻と近付いている感じです。私が住んでいる付近の新学期開始日は9月3日のLabor Dayが終わった後なので、実際には日本とほとんど変わらないのですが、感覚的にはかなり違います。なんといっても6月始めから夏休みですし、8月15日を過ぎるとハイスクールのスポーツは公式試合が始まります。8月の終わりには現地校よりも一足早く日本語補修校が始まるので、日本に一時帰国していた家族もみな戻ってきました。夏の思い出ととももに新らしい一年の始まりです。

夏の思い出といえば、昨年の夏、日本に一時帰国したときに「日本人って無愛想だし、ちょっと失礼じゃない?」と感じた思い出があります。日本にいるときにはまったく気づかなかったので、そのころは私も"無愛想で失礼なひとり"だったはずです。米国のフレンドリー文化に馴染んできたためか、なんだかとても気になりました。

米国では常に人に声をかけて、相手に自分が何をしたいのかをわかってもらい、お互いに不快な気分にならないように気をつけることが基本です。たとえば、誰かの前を横切ったり、通り過ぎたりするときには必ず"Excuse me." (二人以上の場合は "Excuse us.")と言います。日本人はどうでしょう。何も言わないのが普通で、無愛想に通り過ぎているのではないでしょうか。みなさんは狭い通路などで急いで先にいきたいときに、進路を塞いでいる人がいたらどうしますか? あるいは自分が知らずに塞いでいた経験はないでしょうか? 米国ではこのような場合にも"Excuse me."と声をかけます。声をかけられた人は、自分が塞いでいることに気づいたら"sorry"と、どうぞ自分の前を通ってくださいという場合は"sure"のように応えて道を開けるのが普通です。米国にやってきたときは何も言わずにむっとしていないで、どんどん声をかけてみてください。実際に声をかけて短いながらもコミュニケーションをとると快適な気分になれます。

短いながらもコミュニケーションをとるべき場面はほかにもあります。たとえば、レストランやスターバックスのようなお店に入ったときです。まず最初に何を言いますか? 人数を言う、あるいは注文するだけですか? 実はこれは失礼な印象を与えるのをご存知でしょうか。お店に入ったらまず"Hi. How are you?"と始めてみてください。会話はおそらく、

[店員] Great. How are you?"
[客] Good.

程度で終わり、そこから"What would you like?"のように聞かれるか、"I'd like ..."のように具体的に注文する段階に移行します。たったこれだけの会話でもフレンドリーな印象になるので、その後の対応も違うかもしれません。お試しください。

よく笑う日本人 - 笑顔は会話の代わりにならない

このような簡単なあいさつは気を付けるだけでできるようになりますが、もうすこし長い会話ができる時間があるときにはどうでしょうか。うまく話せず沈黙しがちで、フレンドリーからはほど遠い人物になっていないでしょうか。しゃべれない分、笑顔でカバーしようというアイディアは悪くはないのですが、誰も彼もが笑顔を好意的にとってくれるとは限らないので、できれば話す努力をしたいところです。

話をするとなると、なんといってもトピックが必要ですね。いったいどんな話をすればいいでしょうか。米人は様々な話題でとにかくよく喋りますが、仕事以外の話題としては家族の話が一番多いのではと思います。自分の妻、夫、子供、親、場合によっては叔父、叔母、甥、姪も話題に登場します。誰かには最近こんなことがあった、誰はこんなことをしている、などです。そして、必ずといっていいほど出てくるのが話し手の意見です。こんなことがあったで終わらず、それについて自分はどう思ったかまでを話してくれます。米国出張の機会があったら、出発前に家族といろいろな話をして話題作りに備えてはいかがでしょうか。

自分から話題を持ち出して会話に加わるのが難しいときには、積極的に相槌をうったり、質問してみるといいでしょう。相手が米人なら英語が自由に話せないのはわかってくれるので、質問するとそれをもとにいろいろと話してくれるはずです。"Oh, do you? (are you, did you, were youなどできるだけ相手の言い方にあわせる)"とひとこと言うだけでも、会話をしている感じになってきます。わからないところがあったら、思い切って "You mean .....,right?" と確認してみたり、不可解だと思ったら、"I don't understand why ..."などど言ってみると会話が続くのではないでしょうか。シンプルに"Is it good or bad?"と聞いてみてもいいでしょう。

相槌はかしこまった言い方ばかりではなく、カジュアルに"No Way!"や若い人なら"No Way,Jose(ほぉぜぇ)!"のような言葉を使うと楽しい雰囲気になるかもしれません。「そうなの!?」という驚きの表現も"What the hell!"のようなカジュアルな表現があります。ただし、女性はあまり使っていないようです。また、"Great!"と一言で相槌をうつこともよくありますし、"Awesome!"(「すごい!」あるいは「すばらしい!」)もよく使われている言葉です。

米国ではフレンドリーさはとても大切ですが、ただ笑顔を見せればいいのではありません。挨拶をし、話もしないとフレンドリーだとは思ってくれないようです。英語で話をするのは楽ではありませんが、話題があればなんとかなるかもしれません。話題作りのために、日頃から自分のまわりにいる人達が何をしているのかを注意して見てはいかがでしょうか。そして英語での会話もトライしてみてください。

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