データ分析に対するニーズの高まりとともに、ビジネスユーザーでも利用可能なツールが増えており、データ分析が身近な存在になってきています。その一方で、環境はそろっても、役に立つようなデータ分析の結果が出てこないという話も聞きます。では、データ分析が失敗せずに、成功させるコツはあるのでしょうか?

質問

データ分析に挑戦してみたいと思っているのですが、うまくいくか心配です。データ分析を失敗しないコツはあるのでしょうか?

回答(1)

スキル委員の佐藤です。

データ分析の目的が明確になっているならば、「失敗」を恐れずに早くスモールスタートして改善を続けていくことが必要だと思います。

理想論かもしれませんが、「続けている限り、失敗ではない」という考え方や「期待に沿っていないことに早く気づけた」といったポジティブな考え方も重要だと思います。

回答(2)

データサイエンスのプロジェクトにおいて「失敗しない」ということはありえませんが、失敗を避けるために行えることは色々とあります。以下、ポイントを紹介します。

  • データを触る前に、分析の目的をプロジェクトの関係者で共通認識しておくこと
  • 分析しようとする課題そのもの(ビジネスドメイン特有の商習慣や事象)に対する理解を深めること
  • 分析目的に合った分析手法を選定すること(流行の手法に惑わされず選定すること)
  • データサイエンスのプロセスを遵守すること
  • 分析目的に変更が生じそうな際は再度定義をすること

中でも、プロセスを守ることは重要です。プロセスが把握できる「タスクリスト」は有用ですので、そちらもご覧になってみてください。

  • タスクリストにおける4つのフェーズ 引用:データサイエンティスト協会スキル定義委員会/情報処理推進機構 ITSS+(データサイエンス領域)『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』

    タスクリストにおける4つのフェーズ 資料:データサイエンティスト協会スキル定義委員会/情報処理推進機構 ITSS+(データサイエンス領域)『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』

  • Phase1 のタスクの流れ 引用:データサイエンティスト協会スキル定義委員会/情報処理推進機構 ITSS+(データサイエンス領域)『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』

    Phase1 のタスクの流れ 資料:データサイエンティスト協会スキル定義委員会/情報処理推進機構 ITSS+(データサイエンス領域)『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』

「成功するまでやる」粘り強さが求められることもありますが、制約のある中で合理的に意思決定するためにデータを活用するシーンがビジネスにおいては多いと思いますので、「常にロジカルである姿勢」は貫きたいですね。ご参考になれば幸いです。

本連載では、データサイエンティスト協会が公式サイトで提供しているコンテンツ「教えて!DS」をもとに編集したものです。随時、データサイエンティストの方への質問を受け付けていますので、ぜひこちらでお願いいたします。