「Dropbox」を活用しよう

ファイルやフォルダを手軽に共有できる同期型オンラインストレージの『Dropbox』。オンラインでのバックアップを目的に使うことも可能だが、1台のPCだけで使うというようなものではない。やはり複数PC間でファイルを同期・共有するために利用するのが一番だ(図1)。

図1 Dropboxは複数のPCで使うことで、真の実力を発揮する

今回は例として、2台のPCでDropboxを使いながら、同期サービスを利用する方法をおさらいしていこう。

2台のPCでDropboxを使ってみよう

それでは、2台のPC間でシームレスなファイル同期を行なうには、Dropboxのクライアントソフトを一方のPCにもインストールする必要がある。詳細は第1回を参照してほしい。ここでのポイントは、すでに取得済みのIDとパスワードを利用する点だ。⇒手順は図2~図3

図2 インストール後の画面では、「I already have a Dropbox account」にチェックを入れて<Next>ボタンをクリック

図3 第1回で登録したメールアドレスとパスワードを入力して、セットアップを進める

インストールをさっそく、「My Dropbox」にフォルダを移動して、どのように同期が行われるかを確認してみる。⇒手順は図4~図8

図4 2台目のPCで「My Dropbox」にフォルダをドラッグ&ドロップする

図5 ドロップしたファイルがアップロードされる

図6 もう1台のPCの「My Dropbox」では、同期が行われる

図7 同期が完了すると、システムトレイのアイコンからポップアップが現れる

図8 フォルダ内のアイコンのマークも緑色に変化している

フォルダ内のファイル数にもよるが、サイズが小さければほぼリアルタイムで同期が行われる。仕組みとしては、同一アカウントでDropboxを導入したPC間における、オンラインストレージを介したファイル同期となる。「My Dropbox」フォルダに追加したファイルはオンラインストレージと同期され、それが他のPCと同期される。

また「My Dropbox」内にあるファイルを編集して上書き保存すると、その更新情報も同期される。更新情報などはポップアップで通知される(図9)。

図9 上書き保存と同時に、もう1台のPCでも同期が行われ、完了するとポップアップが表示される

複数の環境で共有し続けたいファイルがあれば、常に「My Dropbox」フォルダにファイルを置いて編集作業などを行なえばよいだろう。うまく活用すると、何も意識することなく、職場PCと自宅PC間で確実なファイルのやりとりを行なうことも可能になる。USBメモリにファイルをコピーして持ち歩く手間なども省けるはずだ。

オフライン時でも使えるDropbox

Dropboxの利点は、複数のPCがオンラインでもオフラインでも関係なく利用できる点だ。「My Dropbox」フォルダ内のファイルは、オンラインストレージにもローカルPCにも保存されるため、「ネットにつながらないからファイルが開けない」となる心配はない。オフライン時にファイルを開いて編集したとしても、オンライン時に自動で同期処理が行なわれる。同期待ちのファイルには、青色のアイコンが付与される(図10)。

図10 オフライン時に更新したファイルは、次にオンラインになった際に自動的にアップロードされる

なお、DropboxはPC起動時に自動起動し、システムに常駐することになる。これを終了することも可能だが(図11)、サービスの性格上それでは意味がないので、常に起動しておくようにしよう。

図11 <Exit>を選択するとクライアントソフトが終了する。だが、シームレスにファイルを同期させたいなら、Dropboxは常に起動させておくのが基本だ。ストレージ利用率もこのメニューから確認することが可能だ