Zion(ザイオン)は、6月20日から22日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている「日本ものづくりワールド 2018」内の「第29回 設計・製造ソリューション展(DMS)」にて、工場などで現在も稼動しているPC/FC-9800シリーズにて動作しているソフトウェアなどをWindows 10環境で動作させることを可能とするPC/FC-9800シリーズ エミュレータ「Neo/Neo Lite」の紹介を行なっている。
PC-98の環境をWindows上で完全再現
かつて日本のコンピュータ業界を席巻したPC-9800シリーズ。産業分野でも同様で、現在も稼動を続けるPC/FC-9800シリーズは日本全国でまだまだ多く存在する。しかし、その一方で、産業分野向けに旧世代のCPUを確保し続けている企業などもあるが、経年劣化による動作不良といった問題も付きまとう。同エミュレータは、Windows 10(ならびにWindows 7)上に、バックアップとしてPC/FC-9800シリーズの環境を移設させることを可能としたもの。
その最大の特徴は、ハードおよびソフトの構成をそのまま何も変えずにWindows上で動作をさせることを可能とするという点。Neo Liteは本体のみ(機能としてRS-232やセントロニクスプリンタなどのインタフェース含む)で稼動させている場合に向けた製品で、インストールや設定はユーザー自らが行なうバージョン。一方のNeoはC-BUSもサポートしたフルパッケージ版。ただし、C-BUSボードはさまざまなものが存在しているため、Zionによるコンサルティングなどを含めた形で提供される。
また、C-BUSボードをWindows上のエミューレタ環境で利用することを想定したUSB経由の拡張ボックスも開発中ということで、替えが効かないC-BUSボードであっても、継続して利用することも可能だという。