重度の肩こりから熱が出てしまいました。皆さんもお気を付けくださいませ。まずりんです。
さて、今回はデザイナーと営業さんとの関係についてです。私が新人だった頃、酒の席で超ベテランのアートディレクターの方が「営業とデザイナーはどうやっても仲良くはなれない」とおっしゃいました。そして実際、その言葉どおりでした……。
マンガでは異業種から転職してきた営業さんについて描いてますが、こうしたデザイン会社勤務の経験がない営業さんはなかなかくせ者です。特に、デザイン作業がどんなものか分かっていないタイプの営業さんは、タイトで重たい仕事を軽~く入れて来たりするので、デザイナーにとっては敵そのもので、「本当の敵は身内にいる」ということを実感します。第1シリーズの時に「デザインが魔法で出てくると思っているクライアントがいる」という話をしましたが、「デザインが魔法で出てくると思っている営業さん」はホントに厄介です。出て来ないよ~!!
まあ、問題はこれだけじゃなくって、そもそも営業さんとデザイナーで勤務体系が違う場合も多いので、なかなかこの溝は埋まらないと思いますけどね……。営業さんは定時があって、デザイナーは定時(時として残業代)という概念すらないっていうことになると、そりゃ溝なんか埋まる訳ないですよね。マンガのオチにも描いてますが、ほんとこれはよくある光景です。
で、逆にどういうタイプの営業さんとならうまくやれるかというと、やっぱりデザイン作業がどういうものか理解している方で、それこそディレクタータイプの方ですね。こういう方は、デザイナーの意見をきちんと聞いた上でスケジュールなどをクライアントに交渉してくれますから、本当にありがたい存在です。(といっても、営業専門という方は最近見かけなくなりましたけど。ディレクターが営業を兼ねてる場合が多いんじゃないですかね……)
また、営業さんの立場を全く理解せず、ブーブー言うデザイナーもよくありません。実際にクライアントを目の前に交渉するというのは、なかなかに大変なものですから。こういうデザイナーは一度外回りを体験したほうがいいのかもしれません。むちゃな要求だけど、断り切れないこともあるのがわかるはずです。つまりは、お互いの立場を理解し合うというのが大切です。今回言いたかったのはこれですね。
と、キレイにまとめましたが、私自身、営業さんに関してはこれまであんまりいい思いをしたことがありません……。いや、たぶん私が出会った営業さんたちがたまたまそういう方だったというだけで、世の中には素晴らしい営業さんがたくさんいると思うんですけどね! きっとどこかに「営業とデザイナーはどうやっても仲良くはなれない」という言葉を覆す、理想の職場があることを願っています……。
まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。「独身OLのすべて」は単行本化されており、書籍/Kindle版が発売中。
※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。