休日は壁を見て過ごすことの多いまずりんです。皆さんいかがお過ごしですか?「デザ イナー哀の劇場」、第2回はレタッチについてです。今回取り上げたのは人物のレタッチです。広告媒体などで大きく使う画像やキービジュアルなんかは、専門のレタッチャーさんにレタッチをお願いするのがほとんどですが、そこまで大きく使わないものやWEB媒体用の画像は大抵デザイナーがレタッチします。
マンガ内で挙げた方法はほんの一例ですが、レタッチを行う場合は必ず別レイヤーにオリジナルを残しておいてください。また、調整したレイヤーも後で調整できるよう、部分部分に分けて残しておきましょう。レタッチはやりすぎるとCGみたいにのっぺりとした感じになって(あるいは失敗したプリクラみたいになって)、人間らしさがなくなってしまうので、作業の途中でオリジナルを見直しながら進めるのがいいでしょう。気付くと調整レイヤーがものすごい数になってて訳わかんなくなったりするので、レイヤーに名前を付けるなどの工夫もお忘れなく……。
しかしながら、あえて過剰にレタッチしてツルッとした質感に変えて、人間らしさを消してる広告もよくあります。個人的には、化粧品の広告のモデルがCGみたいだと「絶対こんなんになんないよ~」って思います。やりすぎてロボみたいになっちゃってるレタッチもたまにありますよね。人物のレタッチについては、「あの人のまつ毛の合成にかかる金額は1本○万円」などなど業界内でいろいろなウワサが流れてますが、あながち嘘じゃないんだろうなーと思います。だってすごい技術ですもん。
さて、マンガのえりあしカットについて、髪の色・ツヤを調整したりアホ毛を消したりなどの調整は日常茶飯事ですが、髪型自体を変えろという指示は通常なかなかありません。髪型を変えたかったらですね、ホント美容院に行ってください…。レタッチで変えられるものも限度がありますので…。
まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。2014年3月下旬には「独身OLのすべて」が単行本として発売される予定。
※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。