嫌いな食べ物はほとんどないんですが、マズい料理を出されるとブチキレます。まずりんです。さて、「デザイナー哀の劇場」、ついに今回で最終回です!最終回は制作会社の夏場の灼熱地獄についてです。

制作会社はとにかく暑い!「熱い」じゃなく「暑い」!何台ものPCから熱が出て来るため、とにかく室内に熱がこもるのです。デザイン会社は基本的に服装が自由なところが多いので、夏場はタンクトップの男性も出てきますが、あまり見たくない光景です。私も会社にいた頃は常にアイスばっか食べてましたね…。スーパーで箱入りの安いアイスを買ってきて冷凍庫に常備していました。

そうやって人間が暑さでバテバテになりながら働いてるのに、サーバだけは優遇されます。サーバは膨大な共有データや、Web制作もやっているところだとクライアントのWebサーバをまるっと所有していたりするので、これが壊れてしまったら大ダメージなのです。そのためサーバルームは常に冷え冷えで、逆にサーバルームに近い席の人は冷風が強過ぎて凍えていたりします。以前、夏場にエアコンが壊れた時があったんですが、その時も社内の送風機や扇風機がかき集められ、サーバだけ涼しい風を当てられていました。

さてさて、10回に渡りデザイナーの哀しいエピソードを書き連ねて参りましたが、いかがでしたでしょうか?哀しい話ばかりを取り上げてしまいましたが、もちろんキツいことだけではなく、楽しいこともたくさんあります。モノを作るという楽しみ、いいデザインができた時の喜び、お客様に喜んでいただけた時の嬉しさ、たくさんの仲間達とのコミュニケーション、料理の撮影での試食、料理の撮影で余った食材のゲットなど…。個人的には、撮影用のA5ランクの牛肉を2kg貰ったことが一番幸せでした。すき焼きにして食べました。脂がとろけてたいへんおいしかったです。

つまり、私がこの連載を通して言いたかったのは、すき焼きはいい牛肉でこそ際立つ調理法だということです。

それでは短い間ではございましたが、「デザイナー哀の劇場」を読んでいただき、どうもありがとうございました~!また会う日までお達者で~!!

まずりん
デザイナー/マンガ家/イラストレーター。モーニング・アフタヌーン・イブニング合同Webコミックサイト「モアイ」(講談社)で「独身OLのすべて」を隔週連載中。「オモコロ」でも不定期でマンガを寄稿している。「独身OLのすべて」は単行本化されており、書籍/Kindle版が発売中。

※この漫画はフィクションです。実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。