自己紹介
マイナビニュースをご覧の皆さま。はじめまして。CAMPFIREの石田と申します。
この度ご縁あり、私たちの運営しているCAMPFIREのビジネスモデルでもある"クラウドファンディング"を切り口にした連載を持たせていただくことになりました。
決してCAMPFIREに偏った内容でなく、広い視野でクラウドファンディングのマーケットやプロジェクトについて皆さまに発信していければと思っております。気力の続く限りエントリーを掲載して参りますのでよろしくお願いいたします。
最初にオコトワリ
クラウドファンディングは日本ではまだまだ小さなマーケットです。海外の事例からその可能性が高く評価され、インターネットをはじめ、新聞・雑誌・TV等で取り上げられることが増え注目は浴びておりますが、主観的にはまだ立ち上がりきっていない市場と捉えています。
米国に比べるとその市場規模は数百分の1程度です。
しかし、可能性は大きいです!
「子供の頃に日本人全員から1円ずつもらえば1億円じゃん!」といった妄想をした経験はありませんか? それがソーシャルメディアの進化と共に実現性を帯びてきたのがクラウドファンディングです。と言ってしまうと、砕いて言い過ぎました。でも、ものすごく砕くとそんな感じです。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、インターネットを通して不特定多数の人々から比較的少額の資金を提供してもらい、資金を調達することです。またその仕組みを提供しているインターネットサービスを指します。
Crowdfundingとは、英語のcrowd(群衆)とfunding(資金調達)を組み合わせた造語です(参考 : Wikipedia)。
クラウドファンディングの歴史
クラウドファンディングという言葉が日本で検索ワードとして現れたのは、2011年の前半です。似たような言葉のクラウドソーシングだと、2007年の後半に現れています。国内での歴史はまだまだ浅いと言っていいでしょう。
だからといって、クラウドファンディングはここ最近のトレンドというわけではありません。仕組み自体は昔からあったといっても過言ではないのです。
クラウドの範疇をどこで定義するかにもよりますが、「カンパ」や「投げ銭」は昔からあることで、皆さんも一度くらいは何かしらカンパをしたり、されたりという経験があるのではないでしょうか。
また、後ほど解説しますが、寄付もクラウドファンディングのひとつと捉えられています。コンビニの募金箱などもcrowd(群衆)によるお金集めです。
このように、多数の人からある目的のために資金を募る行為は、広義の意味でクラウドファンディングといえるでしょう。しかし、狭義の意味そして成長途中にある現代のクラウドファンディングは、まったく別の価値があります。それについては次回以降に触れることにします。
では、"インターネットを通じて"という重要なファクターを追加すると、「クラウドファンディング」は2005年頃から現れ始めます。しかし、当時は「クラウドファンディング」という言葉ではありません。「マイクロファイナンス」、その名の通り小口金融です。
マイクロファイナンスは主に貧困緩和に利用されています。またインターネットを通して外貨格差を利用し、貧困国に小口で融資をするといったサービスがあります。利子はあったりなかったりと様々ですが、クレジットカードを個人が持つようになり、インターネット上でのクレジットカード決済の仕組みが発達したことで、オンラインでの金融が可能になったといえるでしょう。
マイクロファイナンスの代表的なサービスとして、KivaというNPOが運営するkiva.orgなどがあげられます。
次にソーシャルレンディングやP2P金融と呼ばれるサービスが現れます。これは個人間の融資を実現するサービスです。日本では、AQUSHやmaneoが非常に有名で、2006年頃に登場しています。
そしていわゆる「クラウドファンディング」へと文脈はつながります。
歴史といっても、マイクロファイナンスやソーシャルレンディングが衰退したわけではありませんので、その点は悪しからず!
クラウドファンディングが本格的に認知を広めたのは2008年に米国でindiegogoそして2009年にクラウドファンディングの代名詞と言えるメガサービスのkickstarterが立ち上がったことです。
2年ほど遅れて、2011年には日本でもREADYFOR?、そしてCAMPFIREなどのクラウドファンディングサービスが立ち上がります。この出来事は、クラウドファンディングのプラットフォーム化ともいえます。
次回はクラウドファンディングの仕組みについて解説いたします。引き続きよろしくお願いいたします。
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