登録相手のTwitterアカウントを連携させて返信やRTもCRM上から可能に
Zoho CRMが、SNS連携機能を強化している。以前からFacebookとLinkedInには対応していたが、2012年11月にはTwitterとの連携も実現した。
具体的には、Zoho CRMに登録した「連絡先」とSNSアカウントを紐づけることが可能になり、これにより、Zoho CRMの連絡先画面で直接Twitterのタイムライン等を見ることができ、ここからリプライしたり、相手の発言にRTしたりといったことも可能だ。
顧客のつぶやきを見ることで、相手の考えていることや今の状態などを知ることもでき、交流を深めることもできる。表示されるのは自分のタイムラインではなく相手のホーム画面であるため、自分以外との会話も知ることが可能だ。
それでは、具体的な連携方法を紹介しよう。
まず、Zoho CRMで「連絡先」を開き、連携させたい相手を選んでからアイコン下にあるTwitterのアイコンをクリックする。最初は、自分側のTwitterアカウントを登録することが要求されるので、連携アプリ認証の登録を行うことになる。
次は相手のアカウントを登録する。標準では連絡先の登録名をキーワードにして、ユーザー名検索を行った状態が表示される。そのリストの中に相手がいれば、ここで「関連付ける」ボタンをクリックすればよい。ユーザー名が異なっている場合は、直接Twitterアカウントを登録しよう。「Twitterのユーザー名をご存知ですか?」というリンクをクリックし、フォームに相手のアカウントを入力して「関連付ける」を押せばOKだ。
関連付けただけでは、相手には何も通知されないので、リサーチなどに使いたい場合には、このままでもよいだろう。コミュニケーションに利用するならば、Zoho CRM上で「フォロー」をクリックすれば、Twitter上でフォローできる。この時、Zoho CRMに登録したアカウントで相手にフォローの通知が出されるので、もし業務用アカウントと個人アカウントなどを使い分けている場合は気をつけたい。
簡単サイト作成機能「Zoho Sites」上でメール管理もできる
連携機能を強化したのは、SNSだけではない。Webサイト作成サービスである「Zoho Sites」と、メール「Zoho メール」の連携も10月に実施された。
まずは「Zoho Site」について紹介しよう。これはまだ日本語化されていないサービスだが、ブラウザ上で直接編集しながらWebサイトを構築できるサービスだ。
「http://**.zohosites.com/」という形でのURLを無料で利用することができ、サブドメインもユーザーが指定できる。
サイトのデザインは基本的なテンプレートを選択した後、画像の差し替えや移動、文字サイズの調整、動画等の埋め込みなどをブラウザ上で自由に行える。メニューは英語だが直感的に利用することができ、サイト内の文章にはもちろん日本語を利用可能だ。かなり手軽に、整ったサイトを構築できるのが特徴だ。
一方「Zoho メール」は、オーソドックスなWebメールだ。こちらはZoho CRMと連携させて利用しているユーザーも多いだろう。ただし今回、「Zoho Sites」と連携させて利用するのは単純に「Zoho メール」のアカウントを「Zoho Sites」上のフォーム等で使えるようにするというだけではない。
個人の利用する1つのアカウントを紐付けるのではなく、サイトと合わせて利用するグループのアカウントを管理するというイメージだ。「Zoho Sites」上で新たなアカウントを発行したり、ドメインを追加したりすることができる。
サイトのドメインも「Zoho Sites」上で簡単に取得することができるが、管理するメールのドメインも取得できる。「Zoho Sites」では複数のサイトを構築・管理することができるが、メールも同じように複数のドメインを管理することが可能だ。
利用するには「Zoho Sites」で作業中に左上にあるロゴをクリックする。その後、ロゴの下に表示される「Mail Configuration」というメニューをクリックすれば、メール連携のサービス設定が開始される。ただしこの連携サービスは有料アカウントでしか利用できない。
すでに「Zoho Sites」の有料版を利用している場合は、メール連携のオプション料金は年間10ドルだ。これまで無料の「Zoho Sites」しか利用していなかった場合、「Zoho Sites」をプロフェッショナルプランにアップグレードした上でメールオプションを追加する必要がある。この場合、年間料金は49ドルとなる。いずれの場合も、1GBまでの容量が利用でき、5つのメールボックスが設定可能だ。