日本経済はいい感じといったニュースも目にしますが、周りではあまり景気のいい話は耳にしません。そんな中、会社を存続させたり、さらに拡張するために、助成金や補助金の力を借りることもあります。政府や自治体は意外と手厚い支援策を打ち出しているので、多くの企業が利用しています。→過去の「柳谷智宣のChatGPTプロンプトクリエイティブラボ」の回はこちらを参照。

しかし、チャレンジしたことがある人ならわかると思いますが、とても手間がかかります。とにかく、作成する書類が多いのです。会社名や法人番号、ホームページ、従業員数などは、入力すればいいだけですし、専門家に依頼して書類作成を手伝ってもらうこともできます。

問題は自社の事業などについて解説する文章です。他の人が書くことが難しいところなので、自分で書くしかありません。しかし、ただでさえ経営者は忙しく、文章を書くのに慣れていないと、時間だけが飛んでいってしまいます。しかも、1カ所や所2カ所ではないのです。企業概要から自社製品の強み、顧客ニーズと市場の動向や生産性向上の取り組み内容など多岐にわたります。

今回は、この申請書の文章作成にChatGPTを活用してみましょう。なお、先にお伝えしておくと、ChatGPTも無から有を生み出すことはできません。あくまでも自分の中にある情報を読みやすい文章に仕立てるためにChatGPTを活用する方法を紹介しています。適当にそれらしい申請書をでっち上げても審査には通らないので注意してください。

  • 柳谷智宣の「ChatGPTプロンプトクリエイティブラボ」 第11回

    手間のかかる申請書作成はAIに手助けしてもらいましょう

ホームページを読み込ませて「企業概要」を書いてもらう

まずは、企業概要を書いてみましょう。自分で書いた下書きや、箇条書きで入力した要素をChatGPTにまとめてもらうこともできるのですが、ホームページを持っているなら利用してみましょう。

ChatGPT Plusではウェブページにアクセスする「WebPilot」プラグインを利用できます。ここに、企業概要のURLを貼り付けて、企業概要のうち、創業年、従業員数、事業内容を出力させてみましょう。ちなみに、今回は小規模事業者持続化補助金の「経営計画・補助事業計画書」を作ってみました。出力する内容は公開されている記載例を参考にしています。

  • 柳谷智宣の「ChatGPTプロンプトクリエイティブラボ」 第11回

    公開されている記載例を見ながら、ChatGPTに出力させてみましょう

  • 柳谷智宣の「ChatGPTプロンプトクリエイティブラボ」 第11回

    「GPT-4」を選択し、「WebPilot」プラグインにチェックを入れます

  • プロンプト

    以下のURLを読み込んでください。
    https://peraichi.com/landing_pages/view/tourbillon
    以下のフォーマットに従って出力してください。
    ###フォーマット
    【創業】創業年をここに入力
    【事業内容】事業内容をここに入力
    【取扱商品】取扱商品について要約をここに入力

  • 出力

  • 柳谷智宣の「ChatGPTプロンプトクリエイティブラボ」 第11回

    企業概要のうち、創業年、従業員数、事業内容を出力

次に、顧客や売り上げの構成を入力します。決算などですでに情報を持っていれば、コピーするだけでOKです。ないのであれば、ChatGPTに作ってもらいましょう。前年度の売上データなどのCSVファイルをアップロードし、分析させます。

こちらも、ChatGPT Plusの「ADA(Advanced Data Analysis : 高度データ分析)」を利用します。「GPT-4」をクリックして、「Advanced Data Analysis」を選択しましょう。

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