前回は、ChatGPTがどのようにして誕生したのか、どういった仕組みで動いているのかを解説しました。ChatGPTが何者なのか、簡単にまとめると次のようになります。
- ChatGPTは突然生まれたわけではなく、2018年の初期GPTから進化を繰り返して現在に至る
- ChatGPTはWebの膨大な言語情報を学習し、前の単語の続きを予測して文章を生成している
- ChatGPTは人の質問に答えているのではなく、人の質問を書き出しとして続きを考えている
一見すると「会話」しているように見えるChatGPTが実は会話をしておらず、我々人間が書き込んだ質問の続きを予測して文章を生成しているという仕組みを知ってショックを受けた人がいるかもしれません。
でも、もしかすると私たち人間だって同じかもしれません。私たちもまた、会話の相手の質問に答えているのではなく、「会話の相手が発した言葉の続きとしてそれらしい文章を口にしている」だけで、結果としてそれが質問に対して答えているようにお互い錯覚しているのかもしれませんよ。
……と、これ以上この話を広げると「会話とは」「生命とは」のような哲学の領域に踏み込んでいきそうなのでいったんやめましょう(本当はとても面白い考察なのですが)。
ともあれ、ChatGPTが会話をしているわけではないことは事実です。
そして、このChatGPTの仕組みを分析すると、ChatGPTの“強み”と“弱み”が見えてきます。
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