CEATEC JAPAN 2018にてパナソニックブースでは、自社の有する各種のセンサを活用した3種類のセンシングソリューションの紹介が行なわれている。
1つ目は人や物の距離を測定して空間の状態の分析を可能とする「空間センシング」。TOF方式の単レンズ構成で、視差・時間差レスの2D/3Dデータの同時取得が可能かつ、AI技術と組み合わせることで、映っている情報を認識、判断することを可能とする「Imaging-LiDAR」や、それを感度を向上させることで250m先までの撮像を可能とした「長距離Imaging-LiDAR」、霧などの視界不良時にLiDARに代わって障害物をレーダーで3次元的に測位することが可能な「3次元測位ミリ波レーダー」といったものが紹介されている。
2つ目は、カメラやセンサで表情、匂いなどを測定し、人の状態を分析することを可能とする「ヒューマンセンシング」。曲げや伸ばしが可能なストレッチャブル構造を採用した「感圧センサシート」、呼気や体臭から体内のストレス状態などを検知することが可能な「匂いセンサ」、表情や生体情報から感情や集中度、温冷感などを理解することを可能とする「人状態推定技術」といったものの紹介と、それを組み合わせた座席のデモなどを見ることができる。
そして3つ目は、人や物の位置を測定して、動きの分析を可能とする「ロケーションセンシング」。ビーコンを搭載した複数の端末を位置情報から、個別に制御することを可能とした「位置推定無線プラットフォーム」や、2.4GHz帯(Bluetoothベース)を用いたビーコンなどを活用して、広い施設内での機器や作業員の位置情報をリアルタイムで、高精度に記録、分析を行なうことを可能とする「高精度位置測位・動線分析ソリューション」といったものが紹介されている。
同社では、データドリブン社会の源となるセンシング技術を重要視しているとしており、今回、センシング技術を活用したソリューションをまとめた形で紹介することを決定したとしており、今後もセンサとそれを活用するセンシング技術の重要性について、アピールしていきたいとしている。
なお、同社は、今回、ディープラーニング技術を活用した顔認証技術ソリューション「入退セキュリティ&オフィス可視化システム」(KPAS仮称)の実証実験も入場ゲート付近のプレスセンターにて行っており、プレスパスを持つ各メディアの記者などは、顔画像と名刺を登録してプレスパスの発行を受ける、というデモを体験している。