筆者は現在新卒でWeb系のベンチャー企業に入り、5年目になりました。現在マーケティングとお客様への提案活動をメインに行っております。そんな5年目の自分が実践して「これは、本当にいい!」と思ったビジネスの方法などをお伝えしていきます。

タスク管理の課題は「Backlog」で解決

皆さんは、チームで仕事する際、進捗状況の管理はどのようにされていますでしょうか。Excelなどの表計算ソフトを使って管理されている方も多いのではないでしょうか。

しかし、Excelなどを使っても作業の漏れ、設定した期限が曖昧で、ズルズルと先延ばしになってしまう、という経験は多くの人がしているものです。特に、社内で完結するようなプロジェクトの場合は、起こりがちです。

こうした場合、第3回で紹介したTODO管理のTrelloを使うのも有効ですが、複数人で全体感を見るには、少し用途がずれてしまいます。

それでは、どうしたらよいのでしょうか。筆者は、Backlogというツールで、チームのタスク管理で生じる課題を解決しています。 Backlogとは、直感的で初めての人でも使いやすい、チームでの利用に適しているタスク管理ツールです。Backlogは、今後のニューノーマル時代の管理ツールとして優れています。

管理者の方は、このBacklogを見るだけで進捗がわかり、適切な指示を出すことができます。チームメンバーの方たちは、Backlog上でやること別に課題を作り、進捗を記載していくという流れです。管理者にも、メンバーにもどちらにもメリットがあるツールなのです。

Backlogの利用例

例えば、「介護系のWebサービスの調査」という課題を立て、担当者を佐藤さんに割り振り、開始日と期限日を設定します。課題の内容には、具体的な動きやポイントを書いておき、メンバーはその内容に沿って動いていきます。

適時、各課題のコメントを記載して作業進捗や作業メモを残します。これによって、どういったアプローチでどういう結果が得られたのかがメンバー各自で記載していくことができます。

次に、筆者のチームでBacklogを利用していた例を挙げてみます。

これは、書籍を出版する際に、索引の候補を選ぶ必要があったため課題化しました。章ごとに担当者を割り振って、この課題で管理していました。ここを見れば、他のメンバーも各自で動けるようにしてあります。

ガントチャートで管理できるメリット

ここまでで、イメージをつかんでいただけたと思うので、筆者が素晴らしいと感じるBacklogの優れた機能であるガントチャート機能を紹介します。

これは、作った課題に設定した、開始日と終了日に沿って、ガントチャートの形で表示してくれる機能です。Excelなどで作っている方も多いガントチャートです。近日期限のものがしっかり進んでいるか、期限切れになってしまっているものがないか、リスクはどの程度かを瞬時に判断することができます。

このガントチャートをメンバー全員で共有することで、先手を打ってチームで作業を補完し合うことが可能になります。

  • Backlogのガントチャートの画面 引用:Backlogブログ

カンバンボードでTODO風に操作

プロジェクトが大きくなればなるほど、やることも多くなり、課題が増えていきます。また、課題の粒度によっても変わってくるため、定期的にTODO管理のようにして整理することも重要です。

Backlogでは、Trelloのように、カンバンボードの機能も実装されているため、各課題をドラッグアンドドロップで変更することができます。

例えば、課題のステータスを確認していくという形です。以下は、私が実際に実施したプロジェクトでのカンバンボード画面です。これを見ると、一瞬でどの課題が未対応で、どの課題が動いているのかがよくわかります。

  • Backlogのカンバンボード

また、課題の進捗を簡単に変更できるため、チームでタスクの棚卸しをする際などに非常に便利です(本来は、筆者の例のように、ここまで未対応を溜め込まないことが円滑なプロジェクト進行では重要ですね)。

チャットツールとの連携で確認漏れを防ぐ

プロジェクトメンバーが増えれば増えるほど、課題の進捗が見えづらくなってしまうため、更新に気づきやすくするために他のサービスとの連携を行うこともできます。

具体的には、SlackやChatworkといったチャットツールと連携をすることで、Backlogのプロジェクトに更新があった場合にリアルタイムで通知が来るようにできるのです。

通知が来たら確認するという流れができていれば、わざわざ定期的にBacklogにログインしてチェックするという手間がなくなりますので便利です。

今後は小さなチームが増えるので課題管理はしっかり行うべき

これからの時代、チームとして何らかのミッションを達成していく際に、これまでよりも小さなチームが増えてきます。なぜなら、インターネットの普及により、個の力でも社会に価値をもたらすことが容易になったからです。

Googleで人材育成と組織開発、リーダーシップ開発を担当していた、ピョートル氏が出版した書籍『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』の中でも、1人のマネージャーに対して管理できるメンバーは7人以内であると言われています。

今後はこうした小規模なチームをいくつか持ち、自分が実現したいことに取り組んでいくことが増えるでしょう。となると、結果を出していくにはExcelではなく、Backlogを使うこと、慣れておくことは必要なのではないかと思います。

ぜひ積極的に使い、より良い仕事の進め方にアップデートしていくと良いですね。次回もノウハウをお話していきますので、お楽しみに!

著者プロフィール

穂苅智哉

プライム・ストラテジー株式会社 マーケッター

大学卒業後、2016年4月から新卒としてプライム・ストラテジー株式会社に入社。 Webサイト構築や超高速CMS実行環境『KUSANAGI』を使ったサーバー保守を提案しお客様の課題解決に従事。 コンサルタントとして提案から進行を経て、マーケティング部に異動。マーケッターとして、デジタルマーケティングや広告運用、イベントの登壇、コラム執筆などを行っている。

モットーは「あらゆることに興味をもち、原理原則を理解し、主体的に今を全力で生きる」