本連載を執筆することになりました穂苅智哉と申します。私は現在ベンチャーWeb企業でマーケティングを担当しています。都内のマンモス大学(経済学部)を卒業した後、新卒で今の会社に入社し、まずは法人営業を主に行っておりました。
最近は特に嫌厭される営業という仕事ですが、ビジネスの基本であり、ポータブルスキルとして使える営業をまずはやってみようと思い2~3年ほどお客様のWeb活用における課題解決を行うべく奔走しました。その中で、お仕事をいただいたお客様の納品までを担当することも出てきて、いわゆるディレクションの仕事も行いました。
ディレクションでは特に技術的な知識やお客様との納品までのスケジュールを主体となって行わなければいけないため、法人営業とはまた違ったハードさでした。
2019年からは従来から興味のあったマーケティング担当として、より多くの人に自社製品を知ってもらい使ってもらえるような活動や施策をパートナー企業さまとも連携しつつ行っています。
そうした中、20代後半の社会人として、年代や業種での価値観、働き方の違いをたくさん感じてきました。
その中で見習うべきものもたくさんありましたが、「それ、もっとこうしたほうがいいと思う」と感じたものもたくさんありました(20代の会社勤めの方であれば、誰しもこうした思いを抱いたことがあるのではないでしょうか)。
特に今は、さまざまな業界で働くどの友人に聞いても「働き方改革で残業ができなくなっている」という話を聞きます。これは、従来型の働き方と現在の社会が求めている働き方の間でギャップ(ずれ)どころではなく、キャズム(溝)が生じているからでしょう。
従来の働き方はいずれ淘汰され、新しい社会の働き方に変わっていくことは歴史が証明していますが、その転換期であるこの2020年前後の今だからこそ、私は自分で感じてきた気づき、知見やビジネスで活用しているツール、方法、考え方など「若手なりの」ビジネスのやり方を紹介していきたいと思います。
同世代の方には共感や気づきを、異なる世代の方には世代間の違いを感じていただき、皆さんのビジネスの参考に少しでもなれば嬉しいです。
マインドマップで時短かつ効率のよい会議を
初回は、短時間で効率のよい会議や打ち合わせを行う方法を紹介します。皆さんは会議や打ち合わせにどの程度の時間をかけていますか? 打ち合わせの内容はどうやってまとめていますか?
打ち合わせ中はとにかくメモをとり、後で定型の議事録に落とし込んでいくので、下手したら2時間くらいかけているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それでは時間のかけ過ぎで、すべてにおいて3歩出遅れてしまうと思います。この問題は、マインドマップというツールを使うことで解消できます。
マインドマップとは、連想ゲームのようにあるテーマを膨らませて考えや流れをまとめていく図のことです。視覚的にまとめていくことで、共通項を見つけやすくなったり、一見関係なさそうに見える2つが近い関係にあったりということに気づくことができます。
多くの方が自分のアイデアや思考を紙やホワイトボードにアウトプットしてまとめていく作業において、マインドマップを利用しているのではないでしょうか。
ただ、このマインドマップをアイデア出しだけに使っているのは本当にもったいないです。私はXMindというアプリを使って会議のまとめをしています。
筆者が効果を上げているマインドマップの活用法
次に、私がこのXMindをどのように使っているのかを説明しましょう。
まず、会議の参加者全員にリアルタイムで共有するために、モニターにPCをつなぎ、ミーティング用のXMindファイルを開いておきます。XMindの中心に、会議の日付と目的を入力します。その上で、トピックを第2階層に記載します。具体的には、打ち合わせの内容を左側にマインドマップの要領で書いていきます。
この時、メイントピックから見て右側には概要がわかるように打ち合わせ日時、参加者、議題、結論、宿題の項目を書いておき、最後に結論と宿題がわかるようにします。各トピックから派生するものを議事録の要領でトピックの下にどんどん記載していきます。
このマインドマップを見ながら、打ち合わせを進めていくことで、会議の進行から議事録の作成までを一気に行うことができます。
このマインドマップ議事録法のメリットとしては、以下があります。
- ただのメモを書いていくよりも頭の中を整理できるため、曖昧な部分が残りづらい
- マインドマップを作っていくように会議を進めていけるので、話が脱線しづらい
- 誰がどこをいつまでに行うのかを色分けやスタンプで判別できるので、文章だけの形だけ議事録のようなものができづらい
- 同じ議題であれば、2回目以降はマインドマップに追記・修正していけば、参加者の認識齟齬が起きない
- 議事録に後から書き起こすなどという無駄な作業が起きない
打ち合わせが終わったら、PDFなどで出力して出席者に共有すれば完了です。これでほぼ打ち合わせの時間だけで会議内容をまとめて共有するところまでが可能になります。打ち合わせの進行や議事録に課題を感じている方は一度お試しください。
このように、現在の会社でのスタンダードよりもよい方法やツールがあったら積極的に取り入れるようにしています。おそらく若手の皆さんは自分にあった方法で仕事の効率化を図っているのではないでしょうか。