PDCA作戦によるひと月でTOEIC 50点アップ大作戦!を先週より始めている。前回はPDCAのP(Plan)について計画を立てた。さて今回は先週のD(Do)の報告をした後、C(Check)とA(Act)もしてみたい。
まず、『TOEICテスト新公式問題集〈Vol.3〉』を時間通りに解いてみた。翌日、さっそく採点したところ、次のような結果となった。
-
リスニングセクション
- 素点: 89 換算点レンジ: 405 - 465
-
リーディングセクション
- 素点: 95 換算点レンジ: 405 - 455
-
トータルスコアレンジ
- 810 - 920
換算点レンジとはこの問題集に特有の仕組みで、正解数の素点から推定されるTOEICスコアの範囲だ。
トータルで810 - 920とは実力程度の結果が出ていると思う。しかし、50点アップの925点を目指している現在、これでは少なくとも5点足りない。
次にパート別の誤答数を集計してみた。
-
リスニングセクション
- Part 1: 10問中0問(0%)
- Part 2: 30問中5問(17%)
- Part 3: 30問中4問(13%)
- Part 4: 30問中2問(7%)
-
リーディングセクション
- Part 5: 40問中3問(8%)
- Part 6: 12問中1問(8%)
- Part 7: 48問中1問(2%)
リスニングはPart 2とPart 3が弱点ということがわかった。ここを他のパート並みの8%の誤答率、つまり60問中5問の間違いに引き上げることができれば、リスニングの素点は93となり、換算点レンジが450 - 490に上がる。
リーディングは、あと1問正解すれば素点が96で換算点レンジが450 - 495になる。
この皮算用だと、トータルの換算点レンジが900 - 985となり、925も見えてくる。この問題集にはもう1回分テストがついているので、2週間後にもう一度受けて、ぜひとも換算点レンジを900以上に持っていけるようにしておきたい。
全体の点数の目標値が決まったので、次に間違えた問題の詳しい分析を行った。
リスニングセクションについては、PART 1とPART 2では、Haven't …とか、Don't …など、否定の疑問文の質問を2つ間違えた。また英語表現の勘違いが2つと、なぜ間違えたのかわからない問題が1つ。PART 3以降は、問題文が長くなって、耳がついていけなかったせいで6問間違えている。いずれも文字で見れば間違わない問題なので、要はリスニング力不足ということだ。英語耳が欲しい。
PART 2では、間違えた5問中、4問はAが正解だった。つまり、最初の選択肢であるAをうっかり聞き逃してしまい、不正解になった可能性がある。問題文の選択肢は最初から集中して聞かねば。
次にリーディングセクションの見直しだが、文法の間違いが1問、単語の間違いが2問、うっかりミスが1問、ありえない間違いが1問だった。文法や単語の間違いについては今回改めて学んだものがあった。「TOEICは簡単だな」どという声を聞くが、いやいや、TOEICから文法や単語を学ぶこともあるのだ。
全体を通して、うっかりミスが3問見つかった。900オーバーを狙うにはこれは痛い。うっかりミスをなくすだけでもスコアは大幅アップするのだが、うっかりミスはなくならないという仮説のもと、うっかりミスをしても高スコアを取れるように地力を向上させておくことが必要だ。
このようなTOEICの分析は初めて行ったが、得るものがあった。皆さんもぜひ問題集を使って自己分析してみてはどうだろうか。
翌日から、通勤時にリスニングパートの問題を朝夕聞くことにした。前回の計画ではAudio bookを聞くとしていたが、意外とリスニングの問題が聞き取れないので、こちらを聞くことにした。リスニングは45分間なのでちょうど通勤時間に合う量だ。夏休みに入る前までの3日間は継続できた。夏休みに入ってからは聞けていない。
仕事から帰宅後は、正解した問題も含めて、改めて全問題を見直した。これは何日かかけて行ったが、リスニングが2時間半、リーディングが2時間かかった。昨日までの1週間で何とか全問題を見直せたところだ。
PDCAのDについて先週の報告を行った。1週間を終えた今、C(check)を行おうと思うが、毎日の学習時間が守れているかを今回はチェックしよう。これはさまざまな指標がありうるが、簡単なのは学習時間を計ることだ。ほかには問題集を解いた数、単語を覚えた数、などがありうる。いずれも測定可能な数字でなければならない。
あると便利なものが2つある。ストップウォッチと手帳だ。ストップウォッチで時間を計り始めると勉強モードをオンにして集中すること。そして手帳に日々の記録をつけることだ。私は100円ショップで買った手帳に記録している。この2つは学習を継続するための重要なツールになるだろう。
先週の記録をみてみると、大体、学習時間は達成できているので、今回はActはなし。これから夏休みに入り、時間がたっぷりあるが逆に勉強が進まないという逆転現象が起きるような気がする。今週はPART 2とPART 3を中心に手持ちの問題集を解いていきたい。ではまた来週。
著者紹介
本多義則 (Yoshinori Honda)
日立製作所勤務のIT系研究者。10年前に趣味と実益を兼ねて英語学習を再開以来、アナログからデジタルまであらゆるツールを駆使して英語学習に励んでいる。職場では「英語ができる男」と見られているが、実はそうでもない真の実力との差を埋めるべく、英語学習をやめられなくなっている。休みの日の朝は英語のメルマガ執筆にいそしむのが習慣。取得した英語関連の資格は、英検1級、TOEIC955(瞬間最大風速)、通訳案内士(英語)。座右の銘は「あきらめない限り必ず伸びる」。著書に『伸ばしたい!英語力―あきらめない限り必ず伸びる』