この記事は、ウィーランド・アルジェ(Wieland Alge)による投稿です。
IDCは先頃、「第3のプラットフォーム」で優位性を確保し、生き残る方法に関するレポートを発行しました。第3のプラットフォームとはIT全体で起こっている最新の進化であり、このプラットフォームは第1および第2のプラットフォームほど明確には定義されていません。
まず、第1のプラットフォームであるメインフレームと端末のテクノロジですが、このテクノロジの特徴や用途はよく知られています。第2のプラットフォームも同様です。LAN/インターネット、クライアント/サーバのテクノロジも、その機能は第1のプラットフォームと類似しているので簡単にイメージできるのではないでしょうか。これに対してIDCが提唱する第3のプラットフォームは、次のような要素で構成されています。
- クラウドテクノロジ
- モバイルテクノロジ
- ビッグデータ
- ソーシャルテクノロジ
そしてこのプラットフォームによって登場した「新たな市場」も忘れないでください。
上記の構成要素についてはほとんどの人が知っているとはいえ、第3のプラットフォームの実体は明確ではなく、現在のところ共通認識はありません。
しかしこれは当然でしょう。最近実施された調査では、ITの認識やアプローチの方法に大きな変化がみられることが報告されています。最近までITは、サーバ、CPU、ストレージや容量、ネットワークと帯域幅などのインフラで定義されていました。このアプローチでは、テクノロジとツールを最重要タスク実現のためにどのように活用するか、このようなインフラで何をするか、という点にフォーカスされ、ワードプロセッシング、統合電話システム、天気予報などのアプリケーションが生まれました。
インフラの成熟と高機能化に伴い、フォーカスは次のような点にシフトしていきます。
- データからどのような情報を抽出できるか?
- 移動中やリモートサイトで完全な作業環境を実現できるか?
- ツールを開発して実行するという従来の手順を踏まず、単にツールを使用することはできないか?
このようなシフトに伴い、「すべての人にブロードバンド接続を提供すること」と「現在の地点からビジネス目標を達成すること」の違いが理解されるようになってきました。
つまり、「現状で実現できることは何か」というアプローチから、「達成したいことは何か」を追求するアプローチへと変化が進んでいます。
一方で、このようなITへのアプローチが成熟してくると、それに伴って解決すべき課題も浮上してきます。パフォーマンス、可用性、セキュリティに対するニーズが高まると、インフラは完全に新しい形への進化を余儀なくされます。第3のプラットフォームの構造が、第1と第2のプラットフォームの構造とはまったく異なるのにはこのような理由があるのです。
ITへのアプローチの変化は、働き方にも影響を及ぼしています。たとえば新しいタイプのネットワークユーザを考えてみると、「社内」ユーザが「社内」ネットワークの外にいて、そこで仕事をしています。またこの作業形態では、「社内」データと「社内」アプリケーションが会社の外に持ち出されています。もちろんこれによってセキュリティが問題になるので、IT管理者はネットワーク資産を保護する新しい方法を模索しなければなりません。なぜなら、物理的なネットワークやセキュリティ境界線を保護するだけではもはや十分ではなく、「社外」にある資産の保護も必要になるからです。
社内と社外のリソースを保護する手段には、ファイアウォール、ロードバランサ、アプリケーションデリバリ制御などのデバイスがあります。そしてこのようなデバイスを、ユーザアクセス権限とグループポリシーを組み合わせて導入する必要があります。包括的なセキュリティソリューションには、3つのテクノロジプラットフォームすべてにおいてセキュリティ確保、保護、最適化を実現できる機能が必要です。
ウィーランド・アルジェはバラクーダネットワークスのEMEA地域担当VP兼ジェネラルマネージャであり、ITセキュリティ/接続分野のセールス、戦略、テクノロジの専門家です。Twitterでのフォローはこちらまで:@wielandalge
※本内容はBarracuda Product Blog 2014年2月12日 Evolution of technology platforms を翻訳したものです。
クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)
本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』3月6日付の記事の転載です。