バラクーダネットワークスは、Load Balancer ADCポートフォリオの機能拡張を発表しました。今回の機能拡張では、パフォーマンスが大幅に改善されていますが、製品価格に変更はありません。3モデルでポート容量を倍増し、Load Balancer ADC 840にはハードウェアベースのSSLアクセラレーションが追加されています。

今回のアップグレードで特筆すべきは、新しくリリースされたLoad Balancer Fast Distribution Controller(FDC)モデルT740です。この仮想化データセンター向けの製品は、優れた拡張性と性能を手頃な価格で実現する設計が採用されています。では、T740の特徴をいくつかご紹介しましょう。

  • 拡張性:高速分散層によって物理的およびサーバの負荷分散を行い、サーバ数千台の大規模環境でのトラフィック分散に対応します。
  • 高可用性:サーバ障害を自動検出し、他のサーバにわずか数秒でクライアントトラフィックを再配分します。
  • L4負荷分散:レイヤ4 プロトコルであるSSH、SMTP、IMAP、POP3、NNTP、ASP、DNS、LDAP、RADIUS、TFTP、RDPにおいてインテリジェントな負荷分散機能を提供します。
  • インテリジェントなサーバ監視:インテリジェントな監視機能により、アプリケーションサーバが正常稼働しアクセス可能な状態であることを確認します。ダウンしたサーバはサーバプールから自動的に除外され、他のサーバ間でトラフィックが再配分されます。
  • IPv4/IPv6:IPv4とIPv6を包括的にサポートします。レガシーアプリケーションを新しいIPv6ネットワークで公開するための変換処理にも対応しています。
  • アダプティブな負荷分散:アプリケーションとサーバの負荷状態の変化に応じて調整を行い、現在のパターンに基づいてトラフィックを再配分します。アダプティブな負荷分散は、アプリケーション負荷が常に変動する環境に対応する方法として、ラウンドロビンやリーストコネクションといった非動的な負荷分散アルゴリズムの代わりに採用されます。

以上をまとめると、T740では、現在のハイブリッドネットワークの特徴である新たなアプリケーションアーキテクチャとトラフィックパターンに特化した設計が採用されています。

では、機能拡張されたADCシリーズと新登場のFDCにはどのような違いがあるのでしょうか。

Load Balancer ADCシリーズは、最大スループット10 Gbpsを発揮し、サーバ負荷分散、サーバ制御、アプリケーションセキュリティを1つに凝縮した製品です。幅広いハードウェアモデルと仮想モデルで展開されているので、オンプレミスとクラウドのいずれにも導入できます。ADCシリーズは多彩な機能を特徴とし、アプリケーション攻撃やDDoS攻撃対策、情報漏えい対策、VDIなどをサポートします。

Barracuda Load Balancer FDCは、高いスループットを誇るADN(アプリケーションデリバリネットワーク)アーキテクチャの中核となるコンポーネントです。Barracuda Web Application FirewallまたはBarracuda SSL VPNと組み合わせて使用するように設計され、2Uアプライアンスとして提供されています。

Load Balancer ADCとLoad Balancer FDCについて詳しくは、次のリソースを参考にしてください。

製品サイト:

Load Balancer FDC
Load Balancer ADC

その他:

Webトラフィック処理の効率化 – Barracuda Load Balancer FDC T740に関するホワイトペーパー(pdf)
Fenwal Blood Technologies – Barracuda Load Balancer ADCの導入事例

※本内容はBarracuda Product Blog 2015年8月26日Big changes in the Barracuda Load Balancer Familyを翻訳したものです。

クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』9月11日付の記事の転載です。