現在、世界中の企業がメールやカレンダーといったソリューションをクラウドへと移行しています。クラウド対応のメール/カレンダー市場では、Google AppsとMicrosoftが互角の戦いを繰り広げていましたが、現在ではMicrosoft Office 365が勝利を収めつつあるようです。このような市場の分析をRadicotiがレポートにまとめています。以下はその抜粋です。

Microsoft Exchange Serverテクノロジによるクラウドベースのメールボックスは、ビジネス向けクラウドメールボックスの世界市場において31%のシェアを占めています。クラウドベースのメッセージングおよびコラボレーションは今後も成長を続け、2018年までにはビジネス向けメールボックス市場の43%を占めると予測されています。

またMicrosoftは、Exchange Serverプラットフォームによってオンプレミスのメッセージングおよびコラボレーション市場をリードしており、そのシェアは64%に達しています。今後4年間でMicrosoftはライバル企業のシェアを奪い、そのシェアを76%へと伸ばすと見込まれています。

このように、クラウドベースのメール、特にOffice 365が高い人気を博しているのにはいくつか理由があります。Microsoftは、Sharepoint、Lync、Yammer、Skypeなどのソリューションを通じてコラボレーションを積極的に進めてきました。また、Office 365への移行を進めようと、あらゆる企業やニーズに合わせた導入プランを用意しています。Office 365はオンプレミスでの導入も可能です。また、クラウドとオンプレミスのユーザエクスペリエンスにはほとんど相違はありません。そして先頃、Office 365で使用できるOneDriveの容量が、アカウントあたり1TB追加されています。

一方で、クラウドにはさまざまなメリットがあるものの、クラウドへの移行をためらっている企業は多数存在します。これにはいろいろな理由がありますが、たとえばインフラストラクチャ、移行環境、ガバナンス、コンプライアンスなどの課題が考えられるでしょう。こういった課題に直面している場合には、他のITプロジェクトと同様に、プロセスを細かく分割して捉えることによってプランニングや管理が簡単になります。

移行前:レガシーのメールやPSTファイルを検討し、このようなメッセージを移行するかアーカイブするかを決定します。冗長データ、廃棄すべきデータ、重要度の低いデータの特定と処理に向けた計画を作成しましょう。PSTファイルは、移行完了後に削除することもできます。

移行中とそれ以降:Office 365接続が、インターネットやWebプロキシインフラのトラフィックに影響を与える場合があります。接続機能は事業継続性に不可欠な要素ですから、リンクのフェイルオーバと、ネットワークトラフィックのインテリジェントな優先順位付けの設定を計画しましょう。

移行後とそれ以降:Office 365スイートには、ベースラインセキュリティ、情報管理、データ保持管理の各機能が付属していますが、それで十分でしょうか。リアルタイム保護、暗号化、情報漏えい対策、「訴訟ホールド」ポリシーなどの視点から、システムを評価する必要があります。

MicrosoftはOffice365移行用チェックリストを提供していますが、上記で示したような重要ポイントは記載されていないので、注意が必要です。

Office 365への移行はさまざまなメリットをもたらします。そのメリットを最大限に活用していただくために、バラクーダネットワークスは皆さまをサポートします。バラクーダネットワークスのセキュリティおよびストレージソリューションは、Office 365への移行フェーズ全体を通じて、さまざまなタスクを補完する機能を提供します。レガシーPSTファイルの管理から、Office 365でのトラフィック最適化、階層型アプローチによるメールセキュリティと情報管理まで、あらゆる側面をサポートします。バラクーダネットワークスが提供するOffice 365向けのソリューションについては、こちらのWebサイトまたはオンデマンドのデモ動画をご覧ください。

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※本内容はBarracuda Product Blog 2015年4月22日Migrating to Office 365? Don’t forget the detailsを翻訳したものです。

クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』5月8日付の記事の転載です。