4月1日、バラクーダネットワークスはBarracuda Beer Keg Managerの提供開始を発表しました。この発表を、エイプリルフールのジョークだと思った方が多かったのではないでしょうか。もちろん、バラクーダネットワークスはBarracuda BKM(Beer Keg Manager)を新製品として発表するわけではありません。しかしキャンベルのオフィスには、BKM(ビール樽マネージャ)が実在するのです。

Barracuda BKMは、プリンシパルエンジニアであるベン・ヒルデブラント(Ben Hildebrandt)の独創的なアイデアから生まれました。バラクーダネットワークスのソリューションには共通のユーザインターフェイスが採用されていますが、それを担当しているのがベンです。ベンは、カリフォルニア大学サンタバーバラ校でコンピュータサイエンスの学位を取得し、2005年の卒業後、バラクーダネットワークスに入社しました。入社から10年間、ユーザインターフェイスを担当しています。

キャンベルのオフィスが改装され、ビールを出すバーが新設されると、ベンはビールタップに改良を加えることを思いつきました。手始めに、KegbotRaspberryPintsといった市販のオプションをリサーチしましたが、最終的に、ハードウェアとコードをカスタマイズして独自のソリューションを開発することにしました。開発では、組み立て、インストール、コーディング、テストといった工程を繰り返しました。さらに、バグ修正の過程で新機能を追加し、流量制御コードを調整していきました。管理者用インターフェイスはwww.beerontap.comに配置され、LDAP証明書でセキュリティ保護されています。また、タップのセキュリティ保護には、バッジリーダーが使用されています。

Beer Keg Managerの開発には約60時間かかったそうです。ベンはこのBKMプロジェクトについて、次のように説明しています。

まず、購入したビールのタップタワーを改造しました。流量計、ソレノイドバルブ、LEDを付けることで、ビールの消費量を樽ごとに測定し、それに応じてLED(赤/緑)をオン/オフします。ITスタッフにバッジリーダーを付けてもらいました。これで、タップの動作を制御します。従業員はそれぞれ、ビール1杯分だけタップを動作させることができます。

以上の制御はすべてRaspberry Piマイクロコントローラで行います。さらに、Arduinoマイクロコントローラドーターボードでビールの流量を測定し、6つのリレーでバルブを制御しています。また、デジタル温度計を2つ搭載し、室温と樽内の温度を測定します。

Raspberry Piは標準LAMPスタックを実行し、Dashing.ioを使ったRuby UIを採用しています。ダッシュボードには、選択されているビールの種類とビールの残量が表示されます。管理者用機能はphpで実装し、タップの設定とビールデータベースにはMySQLデータベースを使用しています。

ビールデータベースには6,000種類を超えるビールが登録されています。また、在庫のあるビールのリストと過去の在庫リストもあり、ビールの残量が少なくなると「ビール管理者」にアラートメッセージが送信されます。

以上の工程を経て、BKMが誕生しました。

タップはこのようになっています。

カッコいいですね。

ベンとは、LinkedInでつながることができます。

バラクーダネットワークスのホリデーパーティでタップが活躍

※本内容はBarracuda Product Blog 2015年4月13日Barracuda Beer Keg Manager in actionを翻訳したものです。

クリスティーン・バリー(Christine Barry)(バラクーダネットワークス、チーフブロガー)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』4月21日付の記事の転載です。