サンフランシスコのベイエリア東部に位置するリッチモンド市は、コントラ・コスタ郡で2番目に大きな人口103,701の都市です。アメリカの他の都市と同様、政府機関と市民間のサービス、政府機関と企業間のサービス、政府機関同士のサービスにおいてeガバナンスの利用が増大しており、政府機関のフレームワーク内で実行されるバックオフィスプロセスやインタラクションでも利用が進んでいます。

リッチモンド市は、複数のWebアプリケーションとサービスをホストしています。従業員向けのMicrosoft Exchangeベースのサービスや、市の位置情報を提供するGISベースのマッピングサービスがその1例であり、24時間体制でのセキュリティ保護とアクセスの維持が求められます。公共機関であるリッチモンド市は、Webサイトのハッキングやマルウェアといったサイバー犯罪の格好の標的です。リッチモンド市のネットワーキングおよびシステムマネージャであるヘンリー・レイ(Henry Lai)氏は次のように語っています、「以前はLinuxベースのリバースプロキシをDMZに配備し、Webアプリケーションサーバの前に設置していました。このプロキシはHPサーバで稼働していたのですが、次のようにさまざまな課題に頭を悩ませていました」。

  • プロキシには、Webベースの巧妙な攻撃を阻止するアプリケーションセキュリティ保護機能がなかった

  • HPベースのシステムのアップグレードには非常に手間がかかった

  • Linuxベースのリバースプロキシのメンテナンス作業は非常に煩雑で苦労した

そこでリッチモンド市は、FTPサーバのセキュリティを確保しながら、上記の課題を解消できる効果的なソリューションを探すことにしました。

Barracuda Web Application Firewall 460 Cluster

当時、レイ氏は、Barracuda Spam Firewallをネットワークソリューションとしてすでに導入していました。リッチモンド市のITチームは、Barracuda Spam Firewallの包括的な機能セット、シンプルなライセンス体系、安価な総所有コストを高く評価していました。また、課金方式がユーザ数やモジュールベースでない点や、ライセンスによってパフォーマンスが制限されない点も、リッチモンド市にとって大きなメリットだったのです。

レイ氏とITチームは、Barracuda Spam Firewallの実績を踏まえ、Barracuda Web Application Firewallを選定しました。決め手となったのは、使いやすさ、安価な総所有コスト、包括的なアプリケーションセキュリティ機能です。こうしてリッチモンド市は、Linuxシステムを高可用性クラスタに入れ替えました。

レイ氏によると、Barracuda Web Application Firewallの背後にあるアプリケーションの中で、使用率が最も高いのはMicrosoft Exchangeです。従業員が登庁してモバイル端末やiPadでメールをチェックする朝の時間帯、Exchangeの負荷はピークに達し、常に20Mbps程度に増加します。ITチームがBarracuda Web Application Firewallのログをチェックすると、攻撃のブロックが高い頻度で記録されているのがわかりました。Barracuda Spam Firewallと同じエンジンを使ったウイルス対策機能を内蔵している点も、レイ氏は高く評価しています。FTPサービスのセキュリティ確保も、優れた付加価値です。

リッチモンド市は、バラクーダネットワークスソリューション導入プロジェクトにおいて大きな成功を収めました。アプリケーション保護、堅牢性、可用性に加えて、導入作業とメンテナンス作業も、Spam Firewallと同様にシンプルで簡単です。レイ氏のITチームが担当してきた管理の作業負担は大幅に軽減され、現在では、製品のWeb UIにログインしてファームウェアのアップグレードがないかチェックする程度になっています。生産性も向上したことから、レイ氏はこれまでより多くの職務を柔軟なスケジュールでこなしています。

※本内容はBarracuda Product Blog 2014年5月9日City of Richmond Uses the Barracuda Web Application Firewall to Secure E-Governanceを翻訳したものです。

ケリー・パインズ(Kelli Pines)

本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』5月30日付の記事の転載です。