筆者がバラクーダネットワークスでブログの執筆を始めて以来、「バックアップとアーカイブの違い」についての会話をずいぶんたくさん見聞きしました。ITのプロならこの違いを理解していて当然ですが、しかし彼らはコーポレートガバナンスやIT予算に責任のある人たちに対してどちらが適切なのかを勧めなければなりません。時に両者のニュアンスの違いがプロジェクトミーティング全体を狂わせることがあります。
筆者はこのような状況から抜け出すには「実現したいことは何ですか?」と切り出し、多くの質問を投げかけるのが最良の方法だといつも思います。運用のディザスタリカバリの場合は、増分バックアップと複数のメディアセットによる包括的なバックアップ計画が必要です。法的コンプライアンス対策の場合は、一元化されたポリシーに基づくアーカイブ計画がよいでしょう。これらは簡単なシナリオですが、多くの顧客はやりたいことが何なのかについてきちんとコミュニケーションが取れていないのが実情です。
もしこのような状況に置かれているのであれば、以下のような質問を続けることです:
- ファイルの改訂履歴が必要ですか?それとも単にファイルのコピーだけでよいのですか?
- ドキュメント保存ポリシーがありますか?あれば、それはどのようなポリシーですか?
- 頻繁に細かいデータ変更がありますか?
- 頻繁にアクセスされないが、保存を必要とする大量の重複ファイルや「ジャンク」ファイルがありますか?
- サーバのパフォーマンス向上も要件の一部ですか?
- 問題のファイルを元の場所に素早くリストアする必要がありますか?
大企業の運用、あるいは規模は小さくても規制の多い業種は、バックアップとアーカイブの両方が必要な場合が多いです。優れたデータマネジメントシステムならば、サーバのパフォーマンスの最適化、ストレージの効率化、エンドユーザのニーズへの対応、そしてビジネス資産の保護を実現するために両者を上手くブレンドできるでしょう。そして一般的には、すでにアーカイブしている場合、何らかのバックアップシステムを運用していると思います。バラクーダネットワークスでは、メールのバックアップとメッセージアーカイブの具体的な違いについて、PDFでご紹介しています。
本稿は、バラクーダネットワークスのWebサイトに掲載されている『バラクーダラボ』8月21日付の記事の転載です。