UPCコードなるものが存在することは理解した。だが、日本は確か「JANコード」というものが使われているはずだ。前回開いた資料を読みふけると、今度はEANコードなるものが登場。資料によれば、UPCコードを元に欧州ではEAN(European Article Number)コードを開発し、同コードが日本に上陸したという。1972年にダイエーと三越百貨店がテストを行うなど、日本における過渡期は1970年代のようだ。当時の通産省が音頭を取って標準化に努め、その結果1978年4月に生まれたのが、JAN(Japanese Article Number)コードだという。

米7-Eleveのコーポレイトサイトにある会社の歴史ページ。"World’s Firedt Convenience Store"と題した写真も掲載されている

意外にも早い時期に標準化したが、実際の普及開始は4年後の話。コンビニエンスストアのセブン-イレブンが、POS(販売時点情報管理システム)導入する際に、バーコード普及を妨げていた「商品のソースマーキング化(バーコードを貼り付ける)」ことを求めたのだという。

1982年10月頃の話だが、2年前の時点で全国1,000店舗を超えていたセブン-イレブンの強い影響力はソースマーキング比率を急速に増加させ、POSと共にバーコードの普及が一気に加速したという。

ちなみにセブン-イレブンも発祥の地は米国。現在も本家のWebサイトには、世界初のコンビニエンスストア(World`s First Convenience Store )と題した1927年頃の写真も掲載されている。もともとは氷販売店だったSouthland Ice Companyの従業員だった"Uncle Johnny"Jefferson Green氏がミルクやパンや卵を置き始めたことに端を発したということらしい。後の代表となるJoe C. Thompson, Jr.氏がこのアイデアに着目して、広がったということだが、今でも発案者と最初の店舗をコンビニエンスストアの原点として会社概要のページに載せているところに味がある。