今回も、制作したフィギュアの原型を複製するための型作りを進めていきます。前回制作した土台を元に、シリコンで複製のための型を制作していきます。写真の解説を参考にしていただけると、嬉しいです。

型取りの道具。シリコン、はかり、スパチュラなどです

シリコンは成分が分離しているので、気泡が入らないように、静かに撹拌します。続いて計量です。最初に使う分をまとめて用意しておくと効率的です

硬化剤を計って混ぜます。一度に入れては駄目です。使う分だけのシリコンに硬化剤を入れて、やはり気泡が入らないように静かに撹拌します

シリコンを流し込みます。一度に流し込まず、原型を覆い隠すように、大きな気泡が出来ないように、細く垂らすように流します

気泡を吹き飛ばします。細かいところまでシリコンが行き渡るように、エアブラシで空気のみを噴きます

原型がシリコンで被われたら残りのシリコンを流し込みます。これまでと同じように、できるだけ静かに流し込みます

流し終わり。食器乾燥機に入れて保温します。シリコンは化学反応で硬化するので作業時間短縮に有効です

今回はここまでです。次回以降、複製のためのシリコン型を完成させて、複製作業に入っていきなます。

安藤賢司
バンダイ『S.I.C』シリーズなど、多数のハイエンドな玩具の原型を担当。「原型師がマスプロダクツ製品のパッケージに名前を刻まれる」という偉業を成し遂げ、「玩具原型」の認識を「作品」のレベルまで高めた。現在は『S.I.C』シリーズ最新作の原型を製作中。某ゲームのキャラクターデザインもやってます

次回も安藤賢司の神造形量産化計画継続予定