スマートフォンの連絡先と別に持つ住所録
スマートフォンには「連絡先」というものがある。日本のユーザーの場合、名前と携帯メールアドレスに電話番号、というのがほぼ全員に対して設定してあって、親戚や近しい友人だと住所や誕生日も入力しているかもしれない。
ここに取引先情報を入れてしまうと、少々不便だ。うまくグループを作って振り分けたりしても、大量のアドレスの中から訪問したい企業を探すのは大変になる。プライベートアドレスが少ない人なら、逆にプライベートで使いたい時にも仕事関連の相手ばかりのリストから探すことになって、これも面倒だ。
便利なのは、普段使う「連絡先」とは別に、仕事用の住所録を持つことだろう。特に外周りをする仕事ならば、訪問先に絞ったリストを手元に持っているとよい。訪問先だけのリストをつくり、そこから地図表示や電話をかけるといったことだけをシンプルにやらせてくれるのが「住所録→地図」だ。
リストから地図を表示
インストール後に起動すると、何もないまっさらな画面が表示される。右上のメニューボタンから「追加」を選択し、とりあえず1件の連絡先を入力してみよう。名前、住所、電話番号、メモという欄があるが、このうち名前と住所だけ入力すればとりあえず追加できる。
登録するとリスト化され、名前が大きく、住所が小さく表示される。そして、リストをタップするとGoogle Mapが起動して、その住所を表示するという仕組みだ。基本の機能はこれだけで、ごくシンプルなだけに使いやすい。
住所登録時に、細かい住所がわからない時には「現在地から住所を取得」を利用すると、GPSで現在地情報を取得して自動入力してくれる。飛び込んだ先で商談を進められることになった時なども、さっと登録して次回訪問の助けにすることが可能だ。
また住所は詳細な地番などまでは入れなくとも登録可能なので、ある程度の場所がわかれば道は大丈夫、という人は簡単なメモのような住所登録をしておけば、地図もその地域の主要地を示してくれる。
並び順は任意に設定可能
標準では、登録した順にリストが並ぶ。右上のメニューから「モード切替」を選択すると、登録したリストの修正と並べ替えが可能なモードになる。
操作したい連絡先を選択し、グレー表示にしてから「修正」をタップすると、登録内容が開いて住所などの修正ができるようになる。「削除」をタップすれば、確認画面が表示された後にリストから削除可能だ。
選択した状態で「上」や「下」をタップすると、リストの順番を移動させられる。名前や住所等でのソート機能は搭載されていないのだが、ユーザーが完全に自由な設定が行えるのはおもしろい。担当者の在籍時間や交通的な巡回のしやすさなどを考慮して自分独自のリストを作ってしまえば、上から順にタップするだけで訪問先の地図を次々表示できるようになる。
また、電話番号を登録してある連絡先については、リストでロングタップすると電話をかけることができる。きちんと確認のダイアログが表示されるから、うっかり電話をしてしまう心配もない。取引先との連絡をここに集中させておけば、アドレス帳がごちゃごちゃになる心配はないわけだ。
住所データはCSVファイルで操作可能
連絡先をいちいちスマートフォン上で入力するのは面倒だ。最大150件の連絡先登録が可能だが、これを全てスマートフォンで入力しようというのは現実的ではないだろう。そこで利用したいのが、インポート/エクスポート機能だ。
スマートフォンで登録した連絡先は、メニューの「エクスポート」から出力可能だ。CSVデータだが、各種アプリと連携できる。
また、同じく「インポート」でCSVデータを読み込むことも可能だ。ただしデータは追加ではなく上書きされてしまうから、作業前には一旦エクスポートしてからそのデータを操作してインポートで戻すなど、注意が必要だ。しかしそのあたりさえ気をつければ、PCで大量の連絡先をすいすい登録してからスマートフォンに入れ込むことができるから、より扱いやすくなる。
「住所録→地図」
利用料金:無料
制作者:BetaLab