スマートフォンを持っているなら、メールや地図の利用だけではもったいない。しかし、Google playに登録されているアプリは膨大すぎて、どれが便利なのかがわかりづらいという問題もある。そこで、この連載では、簡単に使えてビジネスパーソンの生活に役立つAndroidアプリを紹介していく。

定番のオンラインストレージ「Dropbox」をスマホで使う

「Dropbox」は、クラウド上にファイルを保存できるオンラインストレージサービスだ。複数のPCで利用すれば、どのPCで作ったファイルもいつでも手元にある感覚で扱えるのが便利だということで、多くのユーザーが活用している。これを使う用になってUSBメモリの出番がかなり減ったという人は多いだろう。 無料版の場合、2GBの容量が与えられ、容量をアップできる有料のプロプランには100GB(年99ドル)、200GB(年199ドル)、500GB(年499ドル)がある。さらに、チームメンバー間で共有できるビジネス向けプラン(5人の場合年795ドル)もある(いずれも2013年8月時点)。

この「Dropbox」はiPhoneやAndroidスマートフォンからも利用することができる。PCで使っているならばアプリインストール後はメールアドレスとパスワードを入力するだけで利用開始可能だ。もちろん、ここから新たなアカウントを作成することもできる。

インストール後、すでにアカウントを持っているならば「ログイン」を選択

メールアドレスとパスワードを入力して「ログイン」をタップ

ファイルリストが表示される。ファイル名をタップすると1ファイルずつストリーミング再生する

右上のボタンでメニューを開くと、ファイルアップロードや新規フォルダ作成のメニューが表示される

Android版の「Dropbox」は、アプリからファイルのリストが確認でき、必要に応じてファイルをストリーミング再生するというイメージだ。したがって「Dropbox」内にどれだけファイルが保存されていても、ローカルのストレージが圧迫されるという心配はない。

その分、ネットワーク環境がない場所ではファイルの取得ができなくなるが、必要なファイルにだけ「お気に入り」マークをつけておけば、そのファイルだけがローカル保存される。あらかじめダウンロードして任意のフォルダに保存しておくのと違い、ほかのPC等でファイルが編集された時にはネットワーク接続できている時に自動的に最新ファイルを取得してくれるので便利だ。

ファイルのメニューから「お気に入り」を選択すると、特定ファイルだけローカル保存しておける

アルバム作成や共有機能も使える

アプリ上の箱型ボタンをタップするとフォルダとファイルの一覧が表示される。その隣のボタンは写真のサムネイル表示に切り替えるのに利用する。このボタンをタップすると、アップロードしてある画像ファイルが一覧化される。

表示順は撮影日を基準にしている。そのため、ブログ等から保存した画像で撮影日情報がないものは一覧に入ってこないので要注意だ。

サムネイル一覧で画像内容を確認可能

画像をまとめたアルバムの作成は、Androidアプリからも可能だ。サムネイルを表示した状態で、右側のチェックボックスボタンをタップすると、複数画像が選択できる。まとめていくつか選択した状態で3つ並んだボタンの中央をタップして名前をつければ「アルバム」が作成できる。

画像をまとめて選択し、上の3つから真ん中のボタンをタップすると「アルバム」が作れる

フォルダ/ファイル一覧の場合は右端に表示されるボタンをタップすると「共有・削除・名前の変更・移動」というメニューが表示される。サムネイル表示の場合はチェックボックスでまとめて選択した状態や、アルバムを選択した状態で共有ボタンを使って友人などに送ることができる。共有時には閲覧用のURLが発行され、そのURLをどういう手段で送付するかはほかに入っているアプリによって変わってくるが、ユーザーが自由に選べる。

ファイル、フォルダ、アルバム単位で「共有」が行える

共有方法はインストールしてあるアプリの中から自由に選択可能だ

撮影した写真を自動アップロード

スマートフォンとの連携で一番便利なのは「カメラアップロード」だろう。スマートフォンのカメラで撮影したり、スクリーンショットをとったりした時に「Dropbox」の「カメラアップロード」フォルダに自動的にアップロードしておいてくれる機能だ。アプリインストール時のメニューで設定することができるが、利用を開始した後でも「設定」から指定できる。

設定できるのは、カメラアップロードを行うかどうかに加えて、Wi-Fi接続時のみアップロードするのかLTEや3G接続時でも行うのかというアップロード方法だ。また、アップロード方法に「データプラン」(LTEや3G接続)を指定すると、さらに25MBを基準にして25MBより小さいファイルだけをアップロードするか、何でもアップロードするかということを選択できる。写真を撮る量や契約しているデータプランに合わせて選択するとよいだろう。

カメラアップロードを使うようになると、カメラ機能をメモとして活用しやすくなる。取引先から渡された紙資料も、街中で見かけたアイデアのヒントになりそうなものも、自宅に来た郵便物の通知内容も、とりあえず撮影しておけば「Dropbox」に集まるからだ。また、スマートフォン内部の画像は削除してしまっても「カメラアップロード」でアップロードされた画像は残るし、逆に「カメラアップロード」内の画像を消してもスマートフォン内の画像は残る。うまく整理しながら使うとより便利だ。

「設定」の「カメラアップロードをオンにする」を選択して自動同期を開始

アップロード方法を「Wi-Fiのみ」か「Wi-Fiまたはデータプラン」から選択

データプランでもアップロードする設定だと「25MB以下のファイルのみ」アップロードするかどうかを指定できる

「Dropbox」
利用料金:無料(有料版もあり)
制作者:Dropbox, Inc.