スマートフォンの弱点は「バッテリー」
スマートフォンを使い始めたユーザーが、最初に不満を感じるのはバッテリーの持ち具合に関してではないだろうか? 「以前使っていた携帯電話と比較して持たない」「何もしていないのにみるみる減ってしまう」という印象を持つはずだ。
実際、スマートフォンは満充電状態で家を出ても、ある程度使うと帰宅時にはバッテリーがギリギリの状態になってしまう端末が少なくない。これはスマートフォンがハードウェアの構造上、多くの電力を必要とすることに加え、特に操作していない時もバックグラウンドでさまざまな動作をする仕様になっていることが原因だ。
そこで、今回はちょっとした節電を意識した運用方法と、それとあわせて利用したい外部バッテリーを紹介しよう。
機能をオン/オフするウィジェットが便利
最も簡単な節電設定は「使わない機能を切る」だ。GPSやBluetooth、Wi-Fiなどは常時オンにしていると、みるみる電力が消費される。これらの機能は、使う時にオンにすることをオススメしたい。
例えば、地図アプリで現在地から目的地までのルート検索をするにはGPSが必要だから、使う前にGPSをオンにしよう。案内が終わって地図アプリを閉じる時は、GPSもオフにしてしまえばよい。また、「車の運転中はカーナビゲーションシステムとBluetoothで接続してハンズフリー通話可能にする」「オフィスや家庭ではWi-Fiをオンにして高速な通信を利用する」といった具合に、何のためにどの機能を使うのかを意識し、不要なものはオフにしておく習慣をつけるのだ。
さらに、ディスプレイ輝度にも気を遣いたい。明るい屋外では輝度を上げないと画面の中身が読み取れないが、暗い部屋では輝度がかなり低くても十分に読み取れる。輝度の自動調整機能を使わず、普段は暗めに設定しておいて必要な時にだけ明るくするようにすれば、消費電力はグッと抑えられる。
こうした機能のオン/オフ設定はAndroidの各種設定から行えるが、いちいち設定画面を開いて調整するのは面倒だ。そこで、標準で用意されているウィジェットを利用しよう。ウィジェットリストにある「電源管理」を使うとWi-Fi、Bluetooth、GPS、データ同期、のオン/オフがワンタッチで行えるようになり、ディスプレイ輝度も3段階での切り替えが可能になる。
電池使用状況を確認して「電池食いアプリ」を見つけよう
なかには、頻繁にデータ通信をするアプリがある。例えば、Twitterアプリなどがそうだ。定期的にデータを取得してタイムラインを更新し、メッセージがあれば通知を行う。そのほか、株式市場の状態を見るアプリ、天気予報アプリ、位置情報を使って遊ぶゲーム、SNS関連のアプリには頻繁に通信を行うものが多い。必要ならば仕方ないが、この手のアプリが不要なのに常時動いているような状態はムダだ。
不要なアプリはアンインストールしてしまうのが一番だが、多くのAndroid端末にはあらかじめさまざまなアプリがインストールされている。そのアンインストールできないアプリの中に頻繁に通信が発生するものがあれば、とりあえずアカウントを入れないでおき、不用意にアプリを起動しないようにしておこう。
使いたいアプリについては接続頻度を見直したい。極端に頻繁に接続せず、30分ごとや毎時にしたり、アプリを開いた時に接続したりするように設定できるアプリもある。こうした設定を上手に行えば、快適に利用しながら省電力にできるはずだ。
どのアプリが電池を使っているかは、設定の「この携帯電話について」の中にある「バッテリー」で「電池の使用状況」をタップすると確認できる。電力消費の大きいものを上から順に並べてくれるから、不審なアプリが上位にないか確認してみよう。
もし、上位に使っていないアプリがあるようならば、「タスクキラー」と呼ばれる、不要なアプリが起動したら自動的にオフにしてくれるアプリを使ってみる方法もある。気になるようならAndroidマーケットで検索してみよう。
外部バッテリーを用意すればいつでも安心
省電力運用も心がけたいが、気を遣いすぎて自由にアプリが使えないのも困りもの。せっかくスマートフォンを持っているのに、バッテリーを気にして地図アプリとGPSが使えずに道に迷ったというのでは本末転倒だ。
そこで、どうするかというと、予備バッテリーを持ち歩くのだ。普段はあまり使わないとしても、万一の時に予備があると思えば心強い。
本体のバッテリーを大容量のものに変更したり、予備の電池パックを持ち歩いて差し替えたりするという方法もあるが、純正品以外の部品を使うのは少々怖いし、電池パックは充電するために本体を使わなければならないのが不便だ。やはり便利なのは、外部の電池からUSBケーブルで充電できるタイプだろう。
外部バッテリーは、バッテリーを内蔵しているもの、乾電池で充電するもの、ソーラーパネルを搭載しているものなど、いくつか種類がある。基本的にはスマートフォンを1回以上充電できるバッテリー内蔵型のものが便利だ。これに、乾電池で充電できるものを組み合わせて持てば完璧。災害時だってばっちり対応できる。
もし、フィーチャーフォン時代から愛用している外部バッテリーがあるならば、フィーチャーフォン用のコネクタとmicroUSBを変換するアダプタを用いて流用する手もある。いざという時に備えて、ぜひ外部バッテリーを確保しておこう。