モノがあふれる今日において、ただモノを買うだけでは満足がいかない場合があります。特に自分が拘りをもっているグッズであればあるほど、他の人とは違うものを持つ欲求が高まる方もいます。顧客ごとのオーダーメイドは、新たな満足を提供するサービス。従来は制作コストだけでなく、ひとりひとりの要望を聞き出さなくてはならないというコミュニケーションコストもかかることから導入が難しいビジネスもありましたが、Webを利活用することでコストを大幅に下げるだけでなく、今までオーダーメイドへの参入が難しかったビジネスもWebでサービスをはじめています。
Flashのメリットを活かしたオーダーメイドサービス
HTMLでもオーダーメイドサービスを構築することが出来ますが、Flashを活用するメリットが幾つかあります。例えば、オーダーメイドのプロセスから完成までをシームレスに見せれる点や、様々なバリエーションを様々な角度で見れるのはFlashならではといえるでしょう。
こうしたFlashのもつ特性からオーダーメイドのサイトがFlashで作られる場合がありますが、ページのローディング時間など別の点で利用者に負荷をかけている場合があります。最初のページ表示に時間がかかるのが欠点ですが、ハンドバッグ・財布を販売するブランド「Laudi Vidni」のオーダーメイドサービスは他ではあまり見られない工夫と繊細さが見られます。
ホームページの左側にあるボタンからオーダーメイドをスタートします。オンラインでオーダーメイドの鞄を購入するという不安を和らげるために、電話番号の記載だけでなく、送料・返品無料といったサービスが用意されています |
利用者の不安や負担を軽減する最低限の利便性
Laudi Vidniはハンドバッグに付いている小さな紐など最大8カ所を自由にデザインが出来るオーダーメイドの製品だけを販売するサイトです。外側だけでなく鞄の内側に使われる素材やファスナーの種類まで細部まで決めることが出来ますし、その結果をすぐに見ることが出来ます。真っ白で無機質な鞄が徐々に完成品へ近づく光景はカスタマイズしている人の創作欲を駆り立てます。値段もパーツを変更する度に変動するのが分かるので、見た目と値段を調整しながら作ることも出来ます。
オーダーメイドするならこれくらいは自由に選びたいという顧客の欲求を満たしているだけでなく、今のWeb利用者の傾向に合わせた工夫もされています。選べる素材が多いことから、夢中になっているとすぐに時間が過ぎてしまう可能性があるオーダーメイド。自由度が高いのは良いですが、誰でも多くの時間を費やすことが出来るわけではありません。
そんな人のために、オーダーメイドの途中を保存出来る機能が実装されています。デザインをしている途中にメニューをクリックしてしまった場合も「保存しますか?」というダイアログが表示され保存を促してくれるので、長時間かけた自分の作品が消えてしまい最初からやりなおすという苦い経験をすることもありません。
途中経過から完成品までプロセスのどの部分を保存することが可能です。保存されるとURLが生成され、それをクリックすると保存状態のページに戻ります。URLをメールで送ったりTwitterやFacebookなどソーシャルアプリケーションに送信する機能も実装されているので、自分のデザインプロセスを誰かと共有することも出来ます。
また、インスピレーションがわかない方のために、完成品が並ぶギャラリーが用意されており、それらを購入するかギャラリーの製品からさらにカスタマイズするという選択もあります。
最新技術を使った派手なインタラクションがあるわけでもありませんし、鞄をオーダーメイドしたいという方の視点であれば最低限のことをしているだけなのかもしれません。しかし、Laudi Vidni のサイトはその最低限のサービスを確実に提供しているだけでなく、利用者の不安や負担を軽減するための工夫が幾つかなされているという点で優秀なオーダーメイドサービスといえるでしょう。