FormsCentralでPDFフォームを作成する

ここ数回、PDFフォームの作成や配布について説明してきました。PDFフォームは、Wordなどから変換したPDFを元に作成しました。今回は、FormsCentralを使ってPDFフォームを作成する方法を紹介します。

フォームの作成も可能なFormsCentral

これまで紹介してきたPDFフォームは、Wordなどで作成した文書を変換して作成したPDFに入力ボックスなどのフォームフィールドを追加して作成しましたが、実は配布に使用したFormsCentralを使ってPDFフォームを作成することもできます。

FormsCentralでのPDFフォームの作成は操作が簡単で、そのままWeb上で公開できるメリットがあります。もちろん、Acrobatに付属している無償アカウントでは、扱えるフォームの数が1つだけ、返答の管理が50件という制限がありますが、一通りの機能を使って体験し概要を把握することは可能です。

今回は、FormsCentralを使ったPDFフォームの作成について紹介します。

FormsCentralでPDFフォームを作成する

Acrobatを起動し［ツール］をクリックして(1)［フォーム］の［作成］をクリック(2)します。

［フォームを作成］ダイアログボックスが表示されるので、「空白のフォームから/テンプレートから」を選択して［起動］をクリックします。

FormsCentralが起動し、［新しいフォームを作成］画面が表示されます。この画面でテンプレートを使って作成するか、空白のフォームを使いはじめからフォームを作成するかを選択できます。ここでは「空白のフォーム」をクリックします。

空白のフォームが表示されます。ここに、PDFフォームに必要なフォームフィールドを追加していきます。テキストフィールドを追加してみましょう。［項目を追加］の中の［テキストフィールド］をクリックします。

テキストフィールドが追加され(1)、右側に「フィールドプロパティ」が表示されます(2)。

「フィールドプロパティ」で、フィールドに関する各種設定が行えます。ここでは、「ラベルの位置」を「左揃え」に変更し(1)、「必須」オプションにチェックしました(2)。必須オプションをチェックしたフィールドはラベル名の右側に「*」が赤字で表示されます。

電子メールアドレスを入力するには、「電子メール」フィールドをクリックします。

「単一選択フィールド」や「複数選択フィールド」などの、ボタンやリスト選択形式のフィールドも簡単に追加できます。ラベルと同様に選択肢の文言も自由に編集できます。またフィールドプロパティで選択肢の並び方なども設定できます

「クリックしてヘッダーを追加」をクリックすると、フォームのタイトルなどのヘッダーを追加できます。

ヘッダーの文字書式は、上部のバーで設定できます(1)。

項目の挿入と移動

フォームフィールドなどの項目は下に追加されていきますが、配置した項目をクリックして選択し左上の「＋」アイコンをクリックすると、すぐ上に追加できます。

アイコンをクリックした項目のすぐ上に、「項目を追加」が表示されるので、追加する項目をクリックして選択します。ここでは「書式付きテキスト」を挿入して、冒頭の文章を入力しています。

なお、ここでは項目の上側に挿入しましたが、選択した項目の右側の「＋」アイコンをクリックすると、右側に項目を挿入できます。また、「ゴミ箱」アイコンをクリックすると、項目を削除できます。

選択した項目の左側をドラッグすれば、項目の位置を移動できます。

選択した項目の内に表示された仕切り線をドラッグすると、フィールドや項目のサイズ、揃え位置などを変更することも可能です。

フォームの名称変更

FormsCentralでは、作成した新規フォームは自動で保存されます。名称はヘッダー部分で変更できます。名称部分をクリックすると編集できるので、適切な名称を入力してください。

このように、FormsCentralでは、必要なフォームフィールドを追加して、簡単な操作でPDFフォームをデザインできます。

ここまではFormsCentralをサインインせずに使用してきました。サインインすれば、作成したPDFフォームをクラウドアップロードしてWeb上で公開できます。これについては、次回紹介します。