仕様書や提案書などビジネスの現場で使用されるPDFには、ページ数の多いものもたくさんあります。これらのPDFを画面上で参照したりレビューする際に、現在見ているページとは異なるページを見たい場合があります。今回は、ひとつのPDFの異なったページを表示する方法を紹介します。
基本は「分割」による表示
ページ数の多いPDFを利用する際に、現在見ているページとは異なるページの内容を見たいことがあると思います。たとえば、仕様書などで、他のページを参照している場合などです。レビューしている際にも、ほかの場所の内容を確認したいことも多いでしょう。
このようなときは「分割」を利用して、同じPDFの他のページを表示して作業しましょう。
PDFの右側に表示された垂直スクロールバーの一番上に表示されたグレーのバーをドラッグします。または、「ウィンドウ」メニューの「分割」を選択してもかまいません。
ドラッグした位置で上下に分割されました。
上と下では、表示が独立しているので、それぞれでスクロールして異なる場所を表示できます。表示倍率も変更できます。
分割ラインをドラッグすれば、上下の表示領域を調整できます。また、分割ラインをダブルクリックすると、分割が終了し1画面表示に戻ります。
左右に並べて見るには
大きなモニタを利用していれば、上下に分割して表示するとかなり使い勝手がよくなるのですが、横幅の広いワイド液晶が普及した現在では、左右に分割して表示したいと思う方も多いでしょう。 Acrobatには、画面を左右に分割する機能はありません。しかし、同じPDFを新しいウィンドウで開くことができます。同じPDFを左右に表示したいときはこの機能を使います。
左右に分割表示したいPDFを表示して、「ウィンドウ」メニューの「新規ウィンドウ」を選択します。
同じPDFが別のウィンドウで表示されます。ウィンドウ上部には、「XXX.pdf:1」「XXX.pdf:2」のように、ファイル名の後ろに通し番号が表示されます。
左右に並べて表示してみましょう。手作業でウィンドウを広げてもかまいませんが、「ウィンドウ」メニューの「並べて表示」から「左右に並べて表示」を選択すると、現在表示されているウィンドウを左右に並べて表示できます。
モニタの大きさいっぱいに、ふたつのウィンドウが左右に並んで表示されました。分割表示と同様に、それぞれのウィンドウでスクロールして異なる場所を表示できます。表示倍率も変更できます。
ひとつのPDFの異なったページを同時に見るには大変便利な機能です。もちろん、同じPDFを別のウィンドウで表示しているだけなので、注釈を入れるなどの編集をすれば、もう一方のウィンドウにも反映されます。
また、同様の方法で3つめ、4つめウィンドウを表示することもできます。
スプレッドシート分割
Acrobatには、大きな表を見るのに便利な「スプレッドシート分割」という機能も付いています。これも紹介しておきましょう。
サンプルのような大きな表データのPDFは、見たい場所を拡大すると、ほかの場所が見えなくなることがあります。
「ウィンドウ」メニューの「スプレッドシート分割」を選択すると、上下左右にPDFが分割表示されます。上下左右で、異なった箇所を表示できます。 ただし、垂直方向にスクロールすると、左右のウィンドウは連動して動きます。また、水平方向にスクロールすると上下のウィンドウは連動して動きます。