Acrobatのインタフェースは、パネルの採用などによりよりわかりやすいものに進化しています。しかし、わかりやすい反面、パネルを開くとPDFの表示面積が狭くなってしまいます。そこで、よく使うツールはツールバーに登録しておきましょう。ツールをすぐ使えて効率的だけでなく、パネルを開かずに作業できることもメリットです。
クイックツールバーをカスタマイズする
はじめに、クリックツールバーをカスタマイズしてみましょう。クイックツールバーは、Acrobatのツールバーの中で右上に表示される部分です。なお、カスタマイズの結果がわかりやすいように、なにかPDFファイルを開いておくとよいでしょう。
PDFファイルを開いたら、ツールバーの「現在のツールセットを編集」をクリックします。
「ツールセットを編集」ダイアログボックスが表示されます。左上の「クイックツールバーに表示するツール」に表示されているのが、現在クイックツールバーに表示されているツールです。
ここにツールを追加しましょう。左側の「追加するツールを選択」のリストの分類を展開して表示し、クイックツールバーに追加するツールを選択し(1)、中央上の[クイックツールバーに追加]ボタンをクリックします(2)。
「クイックツールバーに表示するツール」にツールが追加されるので、同じ手順でツールを追加します(1)。区切り線を入れるには、右上の[クイックツールバーに区切り線を追加]ボタンをクリックします(2)。
「クイックツールバーに表示するツール」のツールや区切り線の位置を変更するには、移動するツールや区切り線を選択し(1)、[左に移動][右に移動]ボタンをクリックして(2)移動します。
クイックツールバーに不要なツールを削除するには、クリックして選択し(1)[クイックツールバーから削除]ボタンをクリックします(2)。カスタマイズが終了したら[保存]ボタンをクリックし(3)ダイアログボックスを閉じます。
クイックツールバーが、変更されたことを確認します。
その他のツールバーをカスタマイズ
クイックツールバー以外のツールバー(「一般的なツールバー」と呼びます)のツールも、カスタマイズできます。ツールバー上で右クリックして(1)メニューを表示します。「表示を回転」から「タッチモード」までが、「一般的なツールバーに表示されるツールです。チェックの付いているツールは、すでに表示されているツールです。チェックの付いているツールを選択すれば非表示になり、チェックの付いていないツールを選択すれば表示されます(2)。
チェックの付いていたツール(ファイルをAcrobat.comに保存)を選択したので、ツールが非表示になりました。
同じ手順を繰り返して、使用頻度の高いツールを表示するとよいでしょう。
ツールバーをデフォルトに戻す
ツールバーを元の状態に戻すには、ツールバー上で右クリックして、メニューから[ツールバーをリセット]を選択します。
ツールセットを作る
Acrobatでは、ツールバーをツールセットとして登録しておき、Acrobatの使用用途に応じたツールバーに切り替えることができるようになっています。
上記の手順でカスタマイズしたのは、デフォルトのツールセットとなります。新しいツールセットを作成するには、ツールバーの[カスタマイズ]ボタンをクリックし(1)、「新規ツールセットを作成」を選択します(2)。
「新規ツールセットを作成」ダイアログボックスが表示されます。デフォルトのツールセットの編集と同じ手順でクイックツールバーに表示するツールを登録し(1)、[保存]ボタンをクリックします(2)。
「ツールセットを保存」ダイアログボックスが表示されるので、ツールセット名を付けて保存します。
登録したツールセットは、ツールバーの[カスタマイズ]ボタンをクリックして表示されるメニューから選択して切り替えられます。
また「ツールセットを管理」を選択すると、保存済みのツールの名称や表示順などを管理できます。