形状作成や曲線・曲面作成機能の強化

リリースごとにパワーアップを果たしているSOLIDWORKS。現行バージョンのSOLIDWORKS 2015でも日常的に使用する機能や操作をより効率的に行うための強化など、多数の機能強化が図られた。本連載では、3回にわたりその中からおすすめの機能をピックアップ。第2回は形状作成や曲線・曲面作成機能をご紹介する。

直感的な形状作成に対応したフィーチャー機能

部品編集・作成に関する機能では、より直感的に形状を定義できるように各種フィーチャー機能が強化された。

1.従来バージョンではパラメーターを指定した編集しかできなかった「面の移動」コマンドに、新たに「端サーフェス指定」のオプションが追加され、柔軟な直接編集ができるようになった。

2.「直線パターン」コマンドでは、フィーチャーの作成方法で「インスタンス数」を入力する以外に参照ジオメトリによりパターンの距離を制御することができる。これにより、モデルの長さやサイズに合わせてパターン化できるため、簡単に連続した加工を追加することが可能となった。

曲線・曲面作成機能の強化

サーフェス機能・曲面作成機能が強化され、従来バージョン以上に柔軟な曲面形状を作成することができるようになった。

1.従来バージョンでは分割されていない1サーフェス内でしか使用できなかった「サーフェス上スプライン」コマンドが強化され、サーフェス面を跨ぐようにスプラインを作成できる。また、サーフェスボディに対する曲率コームを表示することができる。

2.サーフェスボディを基に「部品分割」を用いて複数の部品を作成することが可能となった。「フィレット」コマンドでは「非対称」オプションが追加され、始点・終点位置で異なる半径値のフィレットを作成でき、曲面を持った複雑な形状の製品設計にも柔軟に対応できる。

設計効率を向上させる各種アセンブリ機能

アセンブリの作業効率を向上させる合致機能の強化や従来作成が困難だったチェーン状のモデルを容易に再現するパターン機能が追加された。

1.「輪郭中心」合致が追加され、矩形や円形の面を指定するだけで中心・向きをそろえ部品を配置できるようになった。また「幅」合致では、タブ部品の位置を制御するオプションが追加され寸法やパーセントで拘束したり、フリーに駆動できるよう定義付けることができる。

2.チェーン状のモデル作成に適した機能として「構成部品のチェーンパターン」が追加され、単一・複数の部品を指定したパスに沿ってパターンしてチェーンモデルを再現できる。ドラッグにより機構も再現可能で、製品内に使用されるチェーン・ケーブルキャリアーの形状や動きを簡単に確認できる。

(続く)

(本稿はCAD Japan.comより提供を受けた記事を編集したものです。)