生成AI(人工知能)や自動運転、量子コンピュータ、AR・VR技術ーー。近年のテクノロジーの進化は目覚ましく、30年前には考えられなかったような体験が身の回りに多く存在している。
一方で、「当たり前の存在」となって、私たちに生活に溶け込んでいるテクノロジーも数えきれないほどあるだろう。そこで、本連載では、その当たり前になっている存在にスポットライトを当て、読者が抱いているかもしれない「そういえば、この技術ってどういう仕組みなの?」という素朴な疑問に答えていく。
第1回目は、多くの人が大型連休時にお世話になっているであろう「ETC」について詳しく紹介する。
なぜ初回がETCなのかというと、ペーパードライバーの筆者が今年のGWに高速道路を利用した際、ETCのゲートを時速20㎞以上で通過する車両を見かけ、「本当はどれくらいの速さまで対応できるのか。もし開閉ゲートにぶつかったらどうなるんだろう……」と気になったからだ。そのことがきっかけとなり「そもそもETCってどんな技術なのだろうか」と、一から知りたくなった。
ネットで検索すればある程度のことは分かるが、自分の目で確かめたいと思ったので、料金所ETCのシステムでトップシェアを誇るパナソニック コネクトの試験場に足を運んでみた。