グラフは「図形を使って数値データをビジュアル化したもの」と考えることができる。しかし、グラフだけでは全体像を表現するのが難しい場合もある。このような場合は、「グラフ」と「表」を組み合わせて利用するのも効果的だ。今回は、グラフの中に「小さな表」を作成する方法を紹介していこう。
「その他」のデータも表示するには?
前回の連載「データ数が多い場合の処理方法‐見やすい円グラフを作る」では、少数データを「その他」に集約して、見やすい円グラフを作成する方法を紹介した。この方法は「円グラフを見やすくする」という点では効果的であるが、その反面、「少数データを詳しく伝えられなくなる」という弱点がある。
たとえば、前回の連載で作成した円グラフの場合、「その他」として集約した4カ国のデータが伝わらない、簡略化したグラフになってしまう。
こういった簡略化したデータを補うには、「小さな表」をグラフ内に配置するのが効果的だ。具体的には、以下の図のようにグラフ内に「補足用の表」を配置する。すると、すべてのデータを示すことが可能となる。
Excelは手軽に表を作成できるアプリケーションであるが、「グラフの中に表を配置する」という発想には至りにくいようだ。特に難しいテクニックではないので、この機会に覚えておくと役に立つだろう。