「プラス要因のデータ」と「マイナス要因のデータ」を同時にグラフ化したい場合もあるだろう。このような場合は、「上方向に伸びる棒グラフ」と「下方向に伸びる棒グラフ」を組み合わせるのも一つの手だ。ということで、今回は「上下に伸びる棒グラフ」の作成方法を紹介していこう。
「プラス要因」と「マイナス要因」が混在するデータ
今回は、「プラス要因」と「マイナス要因」を同時にグラフ化する方法について考えていこう。といっても少し分かりにくいかもしれないので、具体的な例を使って手順を紹介していこう。
以下に示した表は、A市に「転入してきた人の数」と「転出していった人の数」について、直近10年分のデータをまとめたものである。人口の増加を街の成長と捉えるならば、転入は「プラス要因」、転出は「マイナス要因」になると考えられる。
この状況をグラフで示すために「集合縦棒」のグラフを作成すると、以下の図のような結果になる。
「転入」(青色のグラフ)が右肩上がりで増加している一方で、「転出」(オレンジ色のグラフ)は減少している、という傾向を読み取れない訳ではないが、「一目で状況を把握できる」とは言い難いグラフが出来上がる。
このように「プラス要因」と「マイナス要因」を同時にグラフ化したいときは、0(ゼロ)を基点に「上下に伸びる棒グラフ」を作成するのも一つの手だ。たとえば、先ほどのグラフは以下の図のようにカスタマイズすることが可能である。
このようにグラフをカスマイズすると、「転入」は増えている、「転出」は減っている、ということを端的に伝えられるようになる。あまり見かけない形状のグラフであるが、その作成手順を覚えておいても損はないだろう。