前回と前々回の連載で、住所を「都道府県」と「それ以降の住所」に分割する方法を紹介した。この場合、参照元の住所データは不要になるが、これを安易に削除するとエラーが発生してしまう。かといって、不要なデータをいつまでも表示しておくのは非効率的だ。そこで今回は「不要になった列をどう処理するか?」について紹介していこう。
関数や数式が参照しているデータは削除できない
関数や数式を使って文字列を処理した結果、「参照元の列」が不要になるケースもある。このような場合に「列の非表示」や「値の貼り付け」を活用すると、無駄なデータを表示しておく必要がなくなり、限られた画面サイズを有効に活用できる。今回は、その具体的な操作手順を紹介していこう。
前回と前々回の連載では、住所から「都道府県」と「それ以降の住所」を抽出する方法を紹介した。具体的な処理手順をいくつか紹介したが、その結果はいずれも以下の図のようになる。この場合、C列とD~E列に住所が重複して表示されるため、「もうC列は必要ない」と考える方もいるだろう。
ということで、試しにC列を削除してみよう。C列の列番号を右クックして「削除」を選択する。
すると、以下の図のように「#REF!」のエラーが発生してしまう。
数式や関数の仕組みを理解している方なら、このエラーの理由を容易に想像できるだろう。「都道府県」と「それ以降の住所」は、削除する前のC列を参照して作成されている。よって、C列を削除すると「参照元のセル」がなくなってしまうため、「#REF!」のエラーが発生する。
要するに、C列を削除することはできない訳だ。エラー状態から復旧するには、「Ctrl」+「Z」キーを押して「C列を削除する操作」を取り消しておく必要がある。
これでエラーを解消できたが、やはり住所を2回も表示しておくのは非効率的だ。限られた画面サイズを有効活用するためにも、無駄なデータは排除しておくべきである。その方法を2つ紹介していこう。