Resorz(リソーズ)代表取締役・兒嶋裕貴が語る「日本の良さを知らない日本人 〝Digima~出島~〟で海外進出支援を」

学生時代から世界約60カ国以上を巡り、海外進出相談を受ける日本最大級の海外ビジネス支援プラットフォーム「Digima~出島~」を運営する当社を経営する私から見て、日本ほど優れた文化や商品・サービスを持っている国は他にありません。

 自社の製品やサービスの海外展開は今に始まったことではありません。大企業はもちろんのこと、中小企業も自社で自らの製品やサービスを売り込みたいと思っている経営者が多くいます。その中で日本企業の弱点は、グローバル感覚が圧倒的に欠如していることで、海外ビジネスをする上でまず何をすべきか分からないことにあります。

 例えば、越境ECで自社製品を海外で売りたいと思っても、まずはどの国に狙いを定めるか。その国のどの機関、あるいは誰に相談すれば良いのか。それを探り当てるだけでも多大な時間と労力がかかります。海外でビジネスを成功させるための肝は情報・ネットワークなのです。

 そういった課題解決をするため、当社の「Digima~出島~」では2万5200件を超える海外ビジネス相談を無料で受け、4440社の海外ビジネスサポート登録企業から適切な企業をご紹介してきました。

 また、オンライン上のマッチングだけではなく、10年前から日本最大級の海外ビジネス相談会として「海外ビジネスEXPO」を東京、大阪、九州、北海道で開催し、のべ3万8000人にご来場いただきました。

 このように当社には2011年から運営して蓄積してきた情報とネットワークがあるからこそ、真にお客様の求める情報やネットワークを提供することができるのです。海外現地の海外ビジネス支援企業も私たちが現地を訪問して1社、1社口説いてきました。ですからこれは、他社が一朝一夕でできることではありません。

 さらに、当社が支援するのは民間企業だけではありません。自治体もそうです。例を挙げると札幌市から案件を受託して、札幌市内にある企業の海外展開支援もさせていただいています。

 そもそも私には日本の良さを日本人が知らないというもどかしさがあります。大学卒業後の04~05年にかけてアフガニスタンの難民キャンプに足を運びました。そこで目にしたのは、難民たちが、かつて日本人が楽しんでいたアーケードゲームに夢中で興じている姿でした。

 こんな異国の地で、さらには悲惨な状況に直面している人たちが日本のゲームに心を躍らせているのです。我々日本人はそのことを本当に理解しているのでしょうか。心の底から「もったいない」と思いました。

 それだけではありません。日本が世界に誇るマンガ。もちろん面白い、絵が上手いという要素もあるのですが、主人公にとって敵だったキャクラターが、戦いを通して理解し合い、その後には主人公の味方になるという日本ではよく見るマンガのフォーマットです。世界に数多あるストーリの基本は勧善懲悪という考え方であり、こんな描き方は世界中、どこを見渡しても日本にしかありません。

 このように外に出ることで日本や自社の強み、そして逆にガラパゴス化していることや改善点にも気付くことができるのです。人も企業も体験を通じてのみ変化します。

 それくらい海外ビジネスには意義があると考えていますし、日本の歴史を見ても、外と日本を理解する人が変えてきました。内と外のハイブリッドな視点を持つことができる企業・人を多く輩出することが私たちの使命だと思っています。

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