TrendForceによると、2025年第1四半期におけるNANDの平均契約価格はサプライヤの在庫レベルの増加と受注環境の悪化により、前四半期比10~15%減と予測されるという。
第1四半期は一般的に需要の閑散期だがWindows 10のサポート終了やAI PC向けCPUの販売活性化など、いくつかの明るい見通しもあるが、AI PC向けアプリケーションはいまだに未成熟であり、購買意欲を刺激するには至っていない。そのためサプライヤにとって、クライアントSSDの在庫処分が2025年上半期の最優先事項になっており、契約価格の引き下げを進める必要性が生じている。その結果、TrendForceでは同四半期のクライアントSSDの契約価格は同13~18%ほど下落すると予測している。
一方、エンタープライズSSDについてはAIなどのニーズから需要は堅調と予測されているが、季節的な要因から第1四半期の調達量は減少するとも予測している。一部のサプライヤは将来の需要予測を満たすことを目的に60TB以上の大容量製品に重点を移しており、16TBと30TB品の価格が下がる可能性があることから、同四半期のエンタープライズSSD契約価格は同5~10%ほど下落すると予測されるという。