2025年の年頭にあたり、シスコシステムズ 代表執行役員社長 濱田義之氏は年頭所感として、以下を発表した。

It's a new day for Cisco -AI時代に向けた新たな挑戦と持続可能な未来への貢献-

謹んで新年のご挨拶を申しあげます。

昨年1月にシスコジャパンの社長に就任して以来、セキュリティ、サステナビリティ、AIを最注力領域として取り組んでまいりました。シスコのビジネスを変わらず支えていただきましたお客様、パートナー企業の皆様をはじめすべての皆様に心から深く感謝を申し上げます。

昨年は、日本国内のみならず、世界各地で多くの変化が見られた一年でした。特に明るい話題として、夏に開催されたパリオリンピック・パラリンピックでは、日本勢初となる快挙も続出し、その活躍は日本中に感動と勇気をもたらしました。シスコは、ネットワークインフラ、サイバーセキュリティ、ビデオ会議ソリューションのオフィシャルパートナーとして大会運営を支援できたことを誇りに思っています。また、日本国内では、インバウンド需要の回復を通じ、日本の文化や伝統が再評価されるなど、日本の魅力が改めて認識された一年でもありました。

一方で、経済は緩やかな回復傾向にある中、デジタル化とAI技術の進展が顕著となりました。しかしながら、サイバーセキュリティの脅威がますます顕在化し、AIのビジネスへの導入・活用においても新たな課題が浮き彫りとなっています。さらに、多くの企業や組織がコロナ禍を経てオフィス回帰を模索する中、ワークスタイルの変化に伴い、オフィスの在り方そのものを見直す動きも加速しています。

そのような中で、シスコはお陰様で2024年12月に創立40周年を迎えることができました。昨年は、私たちのビジネスの根幹であるネットワーク事業に加え、セキュリティ、AIといった分野においてもかつてないスピードでイノベーションを推進して参りました。3月にはSplunkの買収を完了し、新たなOne Cisco Platformが幕開けとなる一年でもありました。

AIと共に社会が大きな変革を迎え、新たな機会や可能性が広がる今、インターネット、クラウドの変革を支えたシスコだからこそ、このAI時代に果たすべき役割があると確信しています。

私たちは、特に以下の3つの領域に注力してまいります。まず、AIを活用した効率的なデータセンターの構築を通じて、持続可能な社会の実現に向けた次世代の基盤づくりを推進します。また、どこからでも働ける柔軟な環境に加え、チーム全体が一体となって連携できる未来を見据えたワークプレイスを実現します。そして、3つめがデジタルレジリエンスの強化です。サイバー脅威への対策のみならず、お客様のビジネス環境におけるデジタルレジリエンスの向上をご支援いたします。

「すべての人にインクルーシブな未来を実現する」というパーパスのもと、卓越したテクノロジーとサービス、お客様やパートナー企業の皆様との共創を通じて、持続可能な社会の実現に寄与するとともに、次世代を担うIT、セキュリティ人材育成を支援し、日本社会のさらなる成長に貢献してまいります。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。