クラウドが世に登場して20年近く経とうとしているが、いまだ主要なテクノロジーであり続けており、毎年のように新たなトピックが出てきている。日本ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の基盤として、クラウドが重視されており、企業でも導入が進んでいる。
2024年はAIと共に語られることが多かったクラウドだが、2025年はどのような進化を遂げるのだろうか。ガートナージャパン リサーチ&アドバイザリ部門 ディスティングイッシュト バイス プレジデント アナリストの亦賀忠明氏に話を聞いた。
2025年、クラウドにまつわる5つの予測
亦賀氏はクラウドについて「従来のシステムの受け皿から産業革命的なAIの基盤に変貌しようとしている」と述べた。
同氏は、クラウドに関わる2025年の予測として、次の5点を挙げた。
- ハイパースケーラーは「ハイパーAIスパコン」となり、デジタル戦争へ
- 「自称クラウド」とのギャップは拡大し、ついに終焉へ
- ユーザーは「クラウドを適切に利用しないリスク」を回避する方向へ
- メインフレームやVMware環境の移行が進む
- 新たなビジネスアーキテクチャを描き実装できるスキル、マインドセット、スタイルチェンジはさらに重要に
以下、これらの予測をピックアップして、詳細に見ていこう。