残すところわずかとなった2024年。TECH+ テクノロジーチャンネルでは、今年もさまざまな業界の最新ニュースや取材レポートが多くの人に読まれた。
編集部では今回、主要カテゴリで2024年に掲載した記事のアクセス数をもとに、注目ランキングを作成。ここでは“宇宙・航空”カテゴリで特に読まれた記事10本を紹介する。
宇宙・航空カテゴリの注目記事トップ10
- 1位:探査機「ボイジャー2」のデータが明かす天王星の謎、38年越しの科学的発見
- 2位:九大、高度80~1000kmほどの「熱圏」における新たな物理法則を発見
- 3位:H3ロケット2号機はどこが変わった? 機体やミッションについてJAXAが説明
- 4位:カイロス初号機の失敗原因が判明、対策した2号機は12月の打ち上げを予定!
- 5位:JAXA、超大質量ブラックホール同士が合体直前の可能性がある銀河を分析
- 6位:カイロス2号機はなぜ飛行中断? 原因調査中も「1段目ノズル制御で異常発生」と説明
- 7位:H3ロケット3号機は「もう試験機ではない」 - 打ち上げに向けた計画が明らかに
- 8位:さらに強く、シンプルに - スペースXが最強ロケットエンジン「ラプター3」公開
- 9位:H-IIAロケット、最後の旅立ちへ - 四半世紀の想いが詰まった50号機が完成!
- 10位:ロケットが射場に姿を現す、新装備でゴツくなった移動発射台に注目!
宇宙・航空カテゴリで、2024年に最も多くのアクセスを集めたのは、探査機「ボイジャー2号」のデータから判明した最新の研究成果。弊誌でおなじみの鳥嶋真也氏による海外発の宇宙関連レポートで、スペースXのロケットエンジン「ラプター3」について同氏が伝えた記事も8位に入っている。
日本の基幹ロケット「H-IIA」「H3」に関する取材記事は4本ランクイン(3位、7位、9位、10位)。なかでも、H3ロケットに熱い視線を注ぐ人々の間で注目を集めたものといえば「機体把持装置」が記憶に新しい。大塚実氏による現地取材レポートのうち、H3ロケットを射点まで運ぶ移動発射台「ML5」と機体把持装置の姿をカメラで追い続けた記事は10位に入った。
国内で民間単独初の衛星軌道投入をめざす、スペースワンの「カイロスロケット」に関する記事も注目を集めた。3月に起きた初号機爆発の原因詳報は4位に、12月の2号機打ち上げ後、上空で飛行中断措置がとられた後に開かれた記者会見速報は6位に入っている。
地球や宇宙にまつわる新たな発見のニュース記事も読まれており、2位は地上から高度約80~1,000kmに分布する「熱圏」における新たな物理法則、5位は超大質量ブラックホール同士が今後数年以内に合体する可能性があるとされる希少な天体の分析結果について、それぞれ伝えている。
なお、惜しくも今回のランキングには登場しなかったが、日本初の月面着陸を達成し大きな注目を集めた、月着陸実証機「SLIM」に関するニュースや取材レポートも弊誌では多数掲載している。プロジェクト終了を前に、年末に行われた成果報告の様子はこちらを参照のこと。