〈淡路島に本社機能を移転して約4年〉パソナグループ代表・南部靖之が実践する"地方創生"

なぜ、淡路島なのか?

「わたしはいつも言うんですけど、東京は忙しいのではなく、もうクレイジーだと。皆、忙しくて時間がすぐに過ぎていく。しかし、この淡路島では自分をゆっくり見つめることができるし、野菜を自らつくったりして、本当に豊かな生活ができる。農業から思いやりだとか、優しさも学ぶことができます」

 パソナグループ代表の南部靖之氏は"ハイブリッドな生き方"を十二分に堪能している。

 東京に本社機能を全て置かずに淡路島に相当部分を移転。淡路に住みながら東京や大阪に赴き、時には海外へ出張するというハイブリッド生活。

 これも、テレワークなど、デジタル技術が発達したからこそできたわけだが、南部氏は淡路島からDX(デジタルトランスフォーメーション)を使っての生活を内外に発信していきたいとする。

少子化対策

 今、地方創生が言われながらも、子供の教育、学習といった面から、東京や大阪などの大都市を離れられないという人たちが多い。

 そこで、パソナグループは島内に『Awaji Kids Garden(アワジキッズガーデン)』という英語を使いながら自然の中で学ぶ保育プログラムを開講。神戸など他の地区からも通う子供たちがいるほどの人気だ。

 また、芦屋インターナショナルスクールと提携して、『Awaji Island International School』というインターナショナルスクールも開設。80人くらいの子供たちが、外国人教師などから授業を受けている。

 大事なのは、その土地で新しい雇用や新しい事業をどれだけ創出できるかということ。

「淡路島で新しい産業をつくり、新しい雇用を生んでいます。わたしの場合は、東京に頼らずに、淡路島で新産業を起こそうと」という南部氏の考えである。

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