米GitHubは12月18日(現地時間)、AIベースのコーディング補助ツール「GitHub Copilot」の提供を無料プランに拡大した。使用回数に制限が設けられているが、これにより、これまで有料サブスクリプションプランのユーザー、学生や教職員、オープンソースメンテナーなどに限定されていたCopilot機能をより多くの開発者が利用可能になる。

GitHub Copilot Freeは、Visual Studio Codeに統合され、開発者はGitHubアカウントでサインインすることで、すぐに無料版の利用を開始できる。現時点で、利用可能なAIモデルはAnthropicの「Claude 3.5 Sonnet」とOpenAIの「GPT-4o」となっている。

無料版では、コード補完数が2,000回/月、チャット数が50回/月(Copilot Editを含む)に制限されている。GitHubはCopilot機能の過去の利用データを分析し、プロユーザーおよび一般開発者、学生や小規模プロジェクトを手掛ける開発者のニーズに基づいて、無料版の上限を設定した。

GitHub Copilotは、書きかけのコードやコメントをAIが理解し、ユーザーが次に書くであろうコードを予測して提案・補完する。他にも、自然言語による指示からコードを生成する機能や、選択したコードを説明する機能、複数のファイルにまたがった編集など、多様な方法で開発の効率化を支援する。さらに、Copilotを通じてサードパーティのエージェントにアクセスしたり、独自の拡張を構築することも可能である。 GitHubは12月5日に、GitHubダッシュボードからGitHub Chatを直接利用できる機能のパブリックプレビューを開始しており、これも無料版で利用可能である。

GitHub Copilot Freeの提供は、GitHubの登録開発者数が1億5,000万人を突破したという発表と同時に行われた。 GitHubのCEOであるトーマス・ドムケ氏は、今回の無料版提供について、同社が掲げる「10億人の開発者」というビジョンを実現するための重要な一歩であると述べている。

なお、GitHub Copilot Free開始後も、学生、教育者、オープンソースのメンテナーに提供しているCopilot Proアカウントへの無料アクセスは継続する。