米国航空宇宙局(NASA)は現地時間12月17日、大西卓哉宇宙飛行士が搭乗予定のSpaceX クルードラゴン宇宙船運用10号機(Crew-10)について、当初2025年2月中としていた打上げ日を調整し、2025年3月下旬までとすると発表した。

  • 大西卓哉宇宙飛行士が搭乗する予定の、NASA SpaceX クルードラゴン宇宙船運用10号機(Crew-10)の打上げ、2025年3月下旬に延期

新しい宇宙船は2025年1月初旬にフロリダにある同社の加工施設に到着する予定で、今回の打上げ日変更により、宇宙船の処理を完了する時間をさらに確保するとのこと。

NASAとSpaceXは、別のドラゴン宇宙船の使用などさまざまなオプションを評価し、慎重に検討。その結果、3月下旬にCrew-10を打上げることが、NASAの要求を満たし、2025年の宇宙ステーションの目標を達成するための最良の選択肢であると判断したという。

SpaceXのCrew-10では大西宇宙飛行士のほか、NASAの宇宙飛行士2名と、ロシア・ロスコスモスの宇宙飛行士1名を含めた4人の乗組員を国際宇宙ステーションに打ち上げることを目標としており、4人は現在も訓練を続行。

大西卓哉宇宙飛行士は既報の通り、国際宇宙ステーション(ISS)の第73次長期滞在においてISS船長(コマンダー)を務める予定で、日本人がISS船長を務めるのは若田光一氏、星出彰彦氏に続いて3人目となる。

  • JAXA 大西卓哉宇宙飛行士
    (C)JAXA/NASA/Bill Stafford and Helen Arase Vargas