日本精工(NSK)は12月16日、風力発電機の主軸用に信頼性を高めた、自動調心ころ軸受の新製品を開発し、グローバルで販売開始したと発表。高負荷容量化を追求した新形式の保持器を、既存の2つの対策技術と組み合わせたもので、3つの対策技術を適用した製品は同社初とアピールしている。

  • NSKの「風力発電機主軸用高信頼性自動調心ころ軸受」の主な特徴

風力発電機主軸用の軸受には一般的に、ブレード(羽根)の重量や風による変動荷重を支える役割があり、高負荷容量で調心性(取付誤差の許容能力が広く、軸やハウジングがたわんでも自動調整する性質)が高い、自動調心ころ軸受が使われる。

この軸受けは、2列の軌道をもつ内輪と、軌道が球面の外輪との間に、転動面がたる形のころを組込んだもの。顧客の想定よりも早期に損傷する主な原因は「軸受の軌道面の摩耗」で、過酷な使用環境下で想定以上の重荷重を受けた際に、軸受のころと外輪・内輪の間で潤滑機能を果たしている油膜形成が不足することで発生する。高信頼性の実現のためには、軌道面の耐摩耗性の向上が欠かせないという。

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