人工衛星などの宇宙機用推進機(エンジン)を開発・製造するスタートアップ企業のLetaraは、11月29日にシードラウンドとして総額4.8億円の資金調達を実施したことを発表した。
採用強化により早期の宇宙実証実現へ
「宇宙のどんな場所へも24時間以内に」をビジョンに掲げるLetaraは、北海道大学で研究開発を行ってきた技術の社会実装を目指し2020年6月に設立された宇宙スタートアップ。同社は、宇宙機の既存エンジンが抱える爆発性・危険性・高価格という問題を解決するため、プラスチックを用いた燃料を開発しており、高推力を維持しつつ安全で安価なエンジンの開発に成功している。
そして今般同社は11月29日、シードラウンドとして第三者割当増資により総額4.8億円の資金調達を実施した。今回の資金調達における目的としてLetaraは、エンジニアおよびバックオフィスメンバーの採用を強化するとともに、北海道滝川市内に設けた延床面積約4000m2の自社研究拠点での開発を促進させ、より早期の宇宙実証に繋げるとする。
なお今回の資金調達における投資家は、さまざまな宇宙スタートアップの支援を行う赤浦徹氏が代表パートナーを務めるインキュベイトファンドや、三菱UFJキャピタルなど。Letaraで共同代表取締役を務める平井翔大氏とLandon Kamps氏は共同で、「株主および協力企業の期待に添えるよう、今後の採用活動を強化し、早期の宇宙実証を成功させ事業推進に尽力していく」としている。