革製品の守屋、昨年のクリスマスは売上170%増 インスタ広告で女性のギフト購入促進

革製品の製造・販売を手掛ける守屋は、昨年12月の自社ECサイトの売り上げが、前年比170%増になった。今年は大幅に拡大した昨年の売り上げの、さらに25%増を目指すという。

 

同社の顧客のほとんどが40~60代の男性だが、女性からのプレゼント需要を取り込むため、昨年は女性向けのインスタグラム広告を出稿した。クリスマス早割クーポンなどを企画し、露出を強化したという。

結果として昨年12月は女性の購入数が大幅に増え、全体の売り上げが前年比170%増となった。父の日などのプレゼント需要にも今後、応えていきたいとしている。

現在、ECの売上比率は全体の10%ほどと決して高くはない。今後、まずは20%を目指して、サイトの転換率向上に注力していくという。

革製品の触り心地やツヤ、エイジング(経年変化)などをサイト上でどのように伝えていくかが課題となっている。

使用例の商品写真を充実させるだけではなく、おすすめランキングやチャート形式で利用者が迷わず商品を選べるように工夫していく計画だ。購入までの動線の見直しや整備も行う。

同社は2015年にECサイトを開設した。当初は営業の社員が片手間で運営していたが、2023年にEC担当者が本格的に運営を開始し、SEO対策やSNSも強化した。以降、自社ECサイトでの売り上げは順調に推移している。

現在は担当者2人でサイトを運営している。

「学んだことやアイデアを即時サイトに反映できる、良い環境だと思う。他の部署や社員にも積極的に意見を聞くようにしている。先日も店舗での販売経験がある社員にお客さまのリアルな声を聞いて、サイトに反映させた」(eコマース担当 前田佑香氏)と話す。

「ロジック優位の考え方ばかりではなく、柔軟な発想から生まれたアイデアがユーザーに好評だったりする。広い視野で運営する大切さを実感している」(eコマース担当 清水結衣氏)と語った。

▲自社ブランド「MIKADO」

今後は自社ブランド「MIKADO(ミカド)」などの売り上げ向上も目指す考えだ。