富士通は12月12日、メディアおよび投資家向けにテクノロジー戦略説明会を開催した。CTO(最高技術責任者)のVivek Mahajan(ヴィヴェック・マハジャン)氏がAIを中心にテクノロジー戦略を語ったほか、富士通研究所の所長の岡本青史氏が研究の方向性を示した。また、CDXO(最高デジタル変革責任者)兼 CIO(最高情報責任者)の福田譲氏は社内変革の実践について紹介した。
富士通CTOが示すエンタープライズ向けテクノロジーの道筋
まず、富士通CTOのVivek Mahajan氏がテクノロジー戦略について説明した。富士通は大きなビジネス戦略として、「モダナイゼーション」「Fujitsu Uvance」「コンサルティング」を掲げている。これら主要な3事業を支えるのが、「AI」を中心に「コンバージングテクノロジー」「データ&セキュリティ」「コンピューティング」「ネットワーク」の5つのキーテクノロジーだ。
同社は顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するパートナーになることを目指す。そのために、多量のデータ処理を可能とするコンピューティングと、これを支えるネットワークやセキュリティも重要となる。コンバージングテクノロジーとは、従来のデジタルテクノロジーに加え、心理学や認知科学といった人文・社会科学の知見も融合し総合的なアプローチを目指す研究領域。
中でも、エンタープライズ向けのAIは特に近年の注力領域。AIサービスプラットフォームの「Fujitsu Kozuchi」では、エンタープライズ向けの生成AIフレームワークやLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)のTakaneなどを展開する。