ミネベアミツミは12月10日、同社連結子会社のエイブリックがソシオネクストが運営してきたメディカル関連事業を譲り受けを完了したことを発表した。

同事業は、主にヘルスケア・メディカル領域向けハンドヘルド型超音波診断装置用ソリューションとなる装置、LSI、基板モジュールなどの開発・製造販売を手掛けてきたもので、エイブリックでは先行して2016年に日立製作所より医療機器用ICを譲受しており、超音波診断装置のキーデバイスである送信ICおよび高耐圧スイッチICを主力製品として据えて事業の成長を続けてきたという。今回、譲受の対象となったソシオネクストの事業はワイヤレス・低消費電力・小型軽量・高画質を特徴としており、その競争力の源泉は、LSIに加えてファームウェアも含めたシステムに対する知見と高精細画像生成を含む受信技術にあるという。

そのため、今回の事業譲受により、これまでエイブリックが強みとしていた送信技術と、譲受事業の強みである受信技術の補完関係が生まれるとするほか、高付加価値の製品の開発および市場投入が可能となるともしており、その結果として超音波診断装置市場でのさらなるシェア拡大が期待できるようになるという。具体的には、急成長が見込まれるハンドヘルド型超音波診断装置市場で業界トップを目指すとしているほか、シナジー効果の創出により、アナログ半導体事業全体として2029年3月期の目標売上高2000億円の達成を目指すともしている。

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